噂話…YN ページ6
★★★
常に毎日が忙しかった。
雪が降る前に、と測量に入っていたデータが次から次へと上がってくるのをさばいていく。
流石に日曜日は休めるものの、
一週間分の溜まった洗濯や掃除なんかに時間をかけていると時間はあっという間に過ぎていく。
僕にはありがたい忙しさだ。
こんな多忙な中でも
Aさんは毎日のように御曹司のお迎えで帰る様子を確認できるから
心配が無いのもありがたい。
順調に進んでいるんだな…と
寂しいけれど
少しずつその気持ちを飲み込めるようになっていった。
そんな中
御曹司とAさんの結納の日が決まったと、女の子たちが騒いでいるのが、耳に入ってきた。
ホテルで会食をする、と言う。
その時に御曹司からは指輪を、
Aさんからは腕時計が送られる、
そんな話まで出てきて、女の子たちは大いに盛り上がっていた。
「…工藤グループ御曹司の給料3ヶ月分って一体いくらなんだろうなぁ？」
昼休みの休憩時間、隣の席で小林さんが雑誌を見ながら呟いた。
「…え？」
紙面をちらり、と僕に向ける。
「…あ！」
経済誌の中ほどに、次世代戦力、というタイトルの記事に御曹司の姿を見つけた。
そのまま手渡され、思わず目をやる。
高級そうなスーツに身を包み、柔和な笑顔で微笑む御曹司は
本当に男前だと思った。
「…あ、えっと…3ヶ月分とか…って…？？」
僕の質問に
「婚約指輪の相場は給料3ヶ月分、とか言われてんのよ。
御曹司の3ヶ月分って、考えたらエグくない？」
小林さんが真面目な顔で答えてくれた。
「えっ………！！そ、そんなにかかるんですか？！結婚指輪って！！」
ちょっとまって。
御曹司も気になるけど、今後僕も3ヶ月分で準備しなくちゃならないの？？
僕の現在の給料の3ヶ月分って言ったら……！
思わず視線を空に向けて脳内計算機を発動させた。
「ああ、ああ、心配すんな！
一般人はそうそう3ヶ月分とかで準備することはねーよ！」
「そう言う小林さんはどうしたんですか？！」
「俺はぁ〜、2ヶ月分までもいかんかったな。綾音の気に入ってのがそれくらいだったから」
「そ、そうなんですね。でもやっぱり貯金しておかないと結婚もできませんね…！」
無駄遣いは特にしているつもりは無いけれど
いざという時には直ぐに行動に移せるようにきちんと貯めておこう…！！
こんな時にまだチラリ、とAさんが脳裏をかすめてしまうのを
意識する前に封印する。
★★★
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まい - ピアスの件は話すことができてよかったと私も思いました。私はユノさんよりちょっと年下(ほぼ同世代)ですが、こんな風に思われたらキュンとしちゃいそうです(*^^*) (2019年11月7日 20時) (
レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» いつになったらなれますかね〜^_^; (2019年11月7日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 素直になれ〜〜〜ヾ(･ω･｀) (2019年11月7日 16時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» 激しいツッコミをありがとう！！ (2019年11月7日 15時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - おいおいおいおいーっ！！！素直にならないとまぁ〜た誰かを傷付けちゃうわっ！(≧Д≦) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年10月14日 17時
