贈られた言葉…YN ページ48
★★★
腕の中に収まったまま
泣き続けるAさん。
少しずつ、その呼吸が落ち着いてきたな、と安心した頃
僕のポケットの中でスマホが震えた。
着信だと気づいて
片腕をAさんから離して、スマホを手に取ると
「………え」
相手は御曹司。
思いがけなくて一瞬、怯んだけど
状況がわかっていながら、連絡をしてくる意味を考えて、直ぐに通話に切り替えた。
「…も、もしもし」
『………話は…できた…？』
落ち着いた
いつもの御曹司のトーンだった。
「……はい」
『…Aちゃん、素直に答えないでしょ』
「………はい」
御曹司にも、わかってるんだ…。
『……スピーカーにしてくれる？』
「…え？」
『…2人…に、話したいからさ』
「……はい。待ってください」
言われるとおりに、スピーカーに切り替える。
「…どうぞ」
声をかけると
『…Aちゃん』
御曹司の優しい声が部屋に響いた。
「…えっ…」
Aさんの顔が上がる。
『…ちゃんと、ユノくんと話が出来た？
Aちゃんのことだから…
俺に悪いとか…父さん母さんに悪いとか…
色んなこと考えてきっと、素直に返事をしていないんじゃない？
…Aちゃん。
俺は、Aちゃんが幸せならそれで良い。
俺の事ももちろん好きでいてくれているとは思ってる。
でも、1番に好きなのは誰なのか。
ちゃんと自分の気持ちに正直になって。
あの時、
最後の最後でユノくんを呼んだよね？
そして
ほぼタイミングを同じくしてAちゃんの名前を呼びながらユノくんがやってきた…。
これが…答えなんだよ。
魂で呼び合う2人は決して離れない。引き離せない…。
そのことにAちゃんが気がつかないうちにさっさと結婚してしまいたい、と思った俺の…
邪な考えがやっぱり間違いだったんだよ。
結婚を急ぎ過ぎた俺の責任だから。
まぁ、おふくろは残念がるだろうけど…
でも、皆Aちゃんの幸せを1番に考えてるから。
俺とは離れても
母さんとは変わらず仲良くしてあげてくれる…？
婚約破棄については…
俺からAちゃんのご両親にも説明するから心配しないで…』
どこまでも
優しい御曹司。
彼は本当にAさんが好きで
そして、Aさんが本当に彼を好きなら
これ以上はないくらいに幸せになれたに違いない。
『……ユノくんが来ないように、と…祈ったんだけどね……』
そう言って
力なく笑った。
★★★
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まい - ピアスの件は話すことができてよかったと私も思いました。私はユノさんよりちょっと年下(ほぼ同世代)ですが、こんな風に思われたらキュンとしちゃいそうです(*^^*) (2019年11月7日 20時) (
レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» いつになったらなれますかね〜^_^; (2019年11月7日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 素直になれ〜〜〜ヾ(･ω･｀) (2019年11月7日 16時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» 激しいツッコミをありがとう！！ (2019年11月7日 15時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - おいおいおいおいーっ！！！素直にならないとまぁ〜た誰かを傷付けちゃうわっ！(≧Д≦) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年10月14日 17時
