下げた頭…YN ページ13
★★★
包み隠さず、全てを話した。
実は昨夜、Aさんは危険な状況にあったこと。
そうなった原因は僕にあること。
その経緯を。
ご両親は
言葉もなく、ただ真っ直ぐ僕を見て話を聞いてくれた。
一通り話をした僕の後に
御曹司や佳奈さんが補足してくれた。
彼女、真由美さんのことを知っているご両親にとっては辛い話だったと思う。
「…真由美ちゃん…なんでそんな男に…」
お母さんは一言そう言って絶句してしまった。
僕は
ソファから立ち上がり深く頭を下げる。
「なんとかギリギリのところで食い止めることは出来ましたが、Aさんには本当に辛い経験をさせてしまいました。
全ては僕の責任です。
Aさんをこんな危険な目に合わせてしまい、本当に申し訳ありませんでした」
「…ユノくんっ！！」
Aさんも慌てて立ち上がり、
僕の肩と腕を取り、下げた頭を上げさせようとする。
「やめて！ユノくんのせいじゃないよ！こんな！頭下げて欲しくない！」
僕の力に敵うはずもないのに
必死に向かってくるその気持ちだけで十分だ。
御曹司とこれから新しい世界に向かっていくAさんに
一点の曇りもなく進んでいって欲しいから
僕は、僕の全力で貴女を守る。
「お父さん！ユノくんが悪いわけじゃないからね？
ユノくんも騙されてたんだから！」
僕を必死に擁護してくれるAさんは
尚も一生懸命僕の身体を起こそうとする。
触れる部分の温かさが
幸せだった。
「…A、落ち着きなさい。わかっているから」
お父さんの静かな声が響く。
「ユノくん。
君の気持ちはわかったから。
頭を上げて、座ってくれるかい？」
どこか、Aさんに似た口調でそんな風に言われ
力の入っていた身体から少しだけ力が抜けた。
ゆっくりと身体を起こして
また、改めて軽く頭を下げてソファに座りなおす。
「…話は、わかりました」
お父さんは皆を見回して、そしてAさんに視線を止めた。
「A、お前は大丈夫なんだな？」
「…うん！」
お父さんの言葉に
僕から身体を離したAさんが元気に頷いた。
「…本人もこう言ってますし…
思いがけず、娘のことでこれだけの人たちに動いていただいて
そして…守っていただき、ありがとうございます」
そう言って
お父さんとお母さんが深く頭を下げる。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 318人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» 引っ込みは……………………さて。ゴールテープは目前まで来ました！ライブ開始までに終わらないかなぁ！！ (2019年10月13日 16時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» YUNのさん、一体私をどんな体質だと…！(笑) 大丈夫ですよ〜(多分) もうエピローグは見えてきました！(おそらく) (2019年10月13日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
YUNの(プロフ) - あの〜？もう１つの目的って 変な方向へ進みませんよね？？？？ゆうのさんS体質なので、、、、 (2019年10月13日 16時) (レス) id: 92e00ad2f0 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - えー…御曹司と並んだらダメじゃん！どうしてくれるんですか、これ！引っ込みつかなくなりそうやん(泣) (2019年10月11日 20時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
YUNの(プロフ) - 並ぶ場所間違ってますよ？ (2019年10月11日 15時) (レス) id: 92e00ad2f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年8月4日 9時
