佳奈 ページ10
★★★
「清香ちゃんってほんと美人だね！」
3人が部屋から出て行くのを見送って
佳奈が目を丸くして私を見た。
「それと、浩一さんってイ・ビョンホンに似てない？！」
乗り出してくる。
「…う、うん。役者さんのことは良くわからないけど、写メ見せてもらってそう思ったよ…」
「ちょっ…！！知らないの？！イ・ビョンホン！！
信じられない！！」
さらに目を丸くする佳奈。
そうだった。
韓国ドラマから韓国にハマった人だった。
その勢いのまま、ユノくんやチャミくんに及第点をもらえるくらいの韓国語を身につけた人だった！
そりゃ、盛り上がっちゃうよね。
「ごめんごめん。ドラマとか日韓関係なくあんまり見ないからさ」
苦笑いで返す私。
非日常の中で
いつもの佳奈のノリに少しホッとしていた。
「……大丈夫？もう少し横になる？」
佳奈に声をかけられて、頭を横に振る。
「大丈夫。ぐっすり寝たせいか、ある意味スッキリしてるよ。
わからない事だらけだけど…」
「…そうだよね。私も全てを知ってるわけじゃないから…」
そういう佳奈に
「…佳奈の知ってる事で良いから教えてもらえない？」
思い切ってお願いしてみた。
真っ直ぐに佳奈を見る。
佳奈は口を開きかけたけど
でも
そのまま、つぐんでしまった。
「……佳奈？」
「…ごめん、A。
あんたには知る権利があると思うけど…
私の断片的な話を聞くよりも、全てを知ってる人にきちんと聞いた方が良いと思う…」
そう言って頭を下げた。
「……そっか……」
佳奈がそう言うなら
きっとその方がいいんだね。
色々なことが私の知らないところで動いている。
知りたいけど
そのタイミングが訪れるまでは我慢しよう。
「…わかった」
私の返事に安心した様子の佳奈は
「…あのさ…」
「うん？」
「私、買い物行ってくるよ」
突拍子も無いことを言い出した。
「…へ？」
「シャツ！無いと困るでしょ、着替え」
そう言って私の胸元を指差した。
……あ。
私のシャツは男たちに力任せに引きちぎられて
ボタンはもちろんのこと、生地も破れているところがあった。
「一人で大丈夫？ちょっと行ってくるよ」
このホテルはすぐそばに商業施設が隣接されているからショッピングには困らない。
「…うん。ごめんね。助かる、ありがとう」
佳奈は、バッグを持って部屋を出て行った。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 349人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえる(プロフ) - あぁ〜そうでした。可愛い彼女がいると勘違いしてたんでした。佳奈さん、この勘違いどうにかしてくださーい！ (2019年8月4日 5時) (
レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
まい - うぅっ、またまた心苦しい展開になりそうですね…。実は先ほど、東京ドームから帰ってきました。SMTOWNLIVE楽しんできました！ (2019年8月3日 23時) (レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - えらい回り道してるけど、そろそろ闇から解放されますかね？(笑)少し先の未来はあちらで覗いてますけど、そこにたどり着くまでが波乱波乱(笑)そりゃ、ユノくんは大事大事にするよね(笑)続き楽しみにしています！！ (2019年8月3日 20時) (レス) id: 884c6663a2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» お久しぶりです！かえるさん！皆、並んだらオールスターみたいな感じですかね！妹ちゃんも大騒ぎしそう…！^_^; (2019年8月3日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» そうなんですよ。ある意味このまま結婚しても幸せじゃないですかね〜 (2019年8月3日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年6月10日 17時
