小林さん…YN ページ35
★★★
若い男はそれぞれ警備員が。
そして、御曹司にひねり揚げられている男も
すっかり意気消沈して大人しくなっていた。
もう逃げようがないと、
さすがに諦めがついたようだ。
そんな時、御曹司のスマートフォンが鳴った。
「はい？ああ…うん。ちょっと待ってね」
御曹司は僕を見て
「小林さんって知ってる？今フロントに来てるらしいんだけど」
通話のまま聞いてきた。
「あ、はい！僕やAさんの上司です」
「そっか。じゃあ上がってもらうね？」
御曹司はそう言ってOKを出した。
「ああ、うん。知り合いだから大丈夫。あ、あとね、他にもこの部屋の事でやってくる人がいたらよこしてくれていいから。うん。頼むね」
そう言って通話を終えた御曹司に
「…ありがとうございます…」
頭を下げた。
「…他にもいるんでしょ？Aちゃんを助けるために動いた仲間が」
「…はい。たくさん…います」
「…そっか…」
程なく、小林さんが開けっ放しのドアから思い切り走りこんできた。
「おい、ユノ！！間に合ったのか………っ……と？」
部屋の中の状況に、小林さんも一気に気が抜けたのがわかった。
「…お？お？」
羽交い締めにされている男たちを見て目を丸くする。
そして
僕の胸の中で眠るAさんを見て
とても悲しそうな瞳になった。
「……間に合ったのか…？」
小林さんの言葉に少しだけ胸が痛む。
「……なんとか」
決して無傷とは言えないまでも
なんとか間に合った、と思っていいんだろうか？
「……そうか。よかった……」
安堵する小林さんに御曹司が声をかけた。
「あの…すみません。小林さん…？」
「！えっ？！」
びっくりして振り返る小林さん。
「…あ、あの…？」
「あ、僕は…このホテルの支配人代理で…
Aさんとお付き合いさせていただいてます、工藤浩一と申します」
「あ！あんたが！」
「申し訳ありませんが、警察が来るまでの間、この男を少し抑えていていただけませんか？」
「え？あ、ああ、お安い御用だけど…？」
「ありがとうございます。
ユノくん、Aさんを連れて僕についてきてくれるかい？」
御曹司は小林さんに頭を下げて
そして僕に向かって言った。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 318人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千衣(プロフ) - 清香ちゃん格好いー♪清香ちゃんだからこその台詞だね♪ (2019年6月10日 3時) (
レス) id: 831be97d67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - いなほさん» 美人に正論吐かれるともうぐうの音も出ませんね！^_^; (2019年6月9日 21時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まいさん» 新曲も気になりますが、まずは目前に迫ったユノソロですね〜〜！！(*´ー｀*) (2019年6月9日 21時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» そうそう！母は強し！！ですもんね！まぁ、実際これから大変でしょうけども…^_^; (2019年6月9日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» 自分が矢面に立つのも辞さない潔さ！！ここまで成長してくれるとは思ってませんでした〜〜^_^; (2019年6月9日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年5月19日 8時
