年下の男 26 (ページ41)

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自分の力…CM ページ41

★★★

イヤホンの向こうでヒョンの小さな声が聞こえてくる。

『…チャンミナ…もうその辺で…』

わかってる。

自分を陥れた相手ではあるけど

女性がここまで言われる様子を見たくない。

女性に、怒号を浴びせる僕を見たくないんだ。

でも、止まらない。

これまでのこと。

ヒョンとのこと。

それよりも前からのヌナとのこと。

全てのことにおいて一切反省のない姿に本当に腹が立つから。

…ほら。

瞳を潤ませながらも

それでもまだ、挑む目で僕を見てくるような女なんだよ。

「…なんで…良く知りもしないあんたにそこまで言われなきゃならないの？

…姑息なのはAちゃんの方じゃない…！

私に協力するようなフリで彼に近づいて！
結局誰よりも彼のそばに居て、自分に気持ちを持っていくように仕向けたのよ！

私に協力どころか、邪魔をしたようなもんよ？！

Aちゃんはいっつもそう！

協力するよ！応援するよ！って言いながら、
結局自分でかすめ取っていくのよ！

そんな人、友達だなんて言われたって信用できないわ！
なんでもかんでも、私の大切なものをAちゃんは奪っていくんだから！！」

俺を睨みつけながら女は叫ぶ。

こいつは本当にわかっちゃいない…！

「人のせいにしてんじゃねーよ！」

もうこれ以上は何を言っても無駄だろう。
そう思いながらも
これだけは言いたい…！

「そもそもそこが間違えてんじゃねーか！

自分でどうしても欲しいもの、欲しい人、欲しいことがあるなら
人をあてにしないで自分でなんとかすりゃいーだろ！！
それを他力本願で周りに任せっぱなしにしてること自体が甘えてんだよ！
どうしても大切なことならテメェで動きやがれ！！

皆、Aヌナにかすめ取られる？？
ったりめーだろが！
友達のためになんとかしてあげたい、って頑張るヌナと、
それにあぐらかいて何もしてないあんたと、
どっちが魅力的に見えるか、なんて一目瞭然だろ？！

全て自分で蒔いた種であって、
ヌナに恨みを持つなんて、お門違いも甚だしいんだよ！」

★★★