年下の男 26 (ページ2)

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小林さんに…YN ページ2

★★★

結局、斉藤くんが問題の部分を大きく引き伸ばしてくれた写真をプリントアウトしてもらって持ち帰った。

「なるべくはやく結論を出してくださいね」

チャンミンにはそう言われて寮を後にする。

…どうしよう。どうしたら…？

もちろんこのまま付き合い続けることはできない。

じゃあ、どう切り出そう？

上手くやらないと

チャンミンの言う通り、これからだって何かの矛先がAさんに向かわない、とも限らない。

相手に力があるだけに

方法を間違えると厄介かも知れない。

そんなことを漠然と考えながら帰路に着いた。

夕方近くなり、彼女からLINEが届く。

昨日はきちんと話ができなくて残念だった
と。

今度はいつ時間が作れるか、というような内容で。

ぼくは間を開けながらのらりくらりとかわす。

とりあえず、明日、月曜日には小林さんにも全てを打ち明けてみよう。

他力本願で申し訳ないけれど

僕より長い人生経験と

そして日本人社会にも詳しい小林さんに聞けば

何か確かな道が見つかるかも知れない。

そう思って月曜日の昼休み。

愛妻弁当を自席で食べ始めた小林さんの隣で

僕も食堂からサンドウィッチをダッシュで買ってきて席についた。

土曜日からの月曜日。

なんとも気まずい雰囲気ではあったけど

ここはなんとしても小林さんの知恵を借りたい。

恥ずかしさを押さえ込んで

小林さんに声をかけた。

「……小林さん。折り入ってご相談があります…」

僕の言葉に

ようやく朝の挨拶以外の小林さんの声が返ってきた。

「………なんだよ」

声かけに乗ってはくれたけど、視線は真っ直ぐお弁当に向かっている。

「……実は…」

ここで怯んではいられない、と決心して

重い口を開いた。

話を進めるうちに

今度は小林さんの口がどんどん開いていった。

★★★