体育大会 18 ページ37
★★★
あ、そうか。
ギャラリーを見ていたんだ。
ユノくんの陰に隠れるようにいる前ちゃんに気がついた。
私を見ているかも、なんて
自惚れも良いところだ。
そうだった。
今日のユノくんは前ちゃんの指令により、骨抜き作戦実行中だったんだ。
スタンド席に向かってニッコリ微笑んで手を振って、
そしてきゃーー、とか言われてるあたり
まるでアイドルのライブのようで。
ユノくんの目からビームでも出ているかのように
視界に収まる側から悲鳴が上がっていくのがなんだか面白い。
女性は遠巻きだけど、社員である男性陣はここぞとばかりにユノくんに近づいて行くのが見えて
これもこれでなんだか面白い光景だな、なんて。
少しばかり気持ちが浮上していたのに
「やっぱり人気者ね、ユノくん」
背後から
真由美の声が聞こえてきて一気に身体に力が入った。
「それに優しいし」
「………」
何も言えずにいる私の横に並んだ真由美は
「さっきはユノくんお借りして…ありがとうね、Aちゃん」
そう言ってニッコリ微笑んだ。
「…私は…何も…」
視線が落ちる。
「あら、だってAちゃん保護者みたいなものなんじゃないの？
頼りになるお姉さんなんでしょ？
昔っからそうよね！」
…頼りになるお姉さん……
確かなその事実に
ちくり、と心が痛んだ。
「今度、夕食一緒させてもらうわね」
真由美の言葉にまた、フリーズする。
「…約束…したの？」
「ああ、うん。日程はまだだけどね。彼は絶対付き合ってくれるわ！」
真由美は自信満々にそう言った。
「…わ…わたし……」
真由美とユノくんを2人きりにしたくない、と
そう思っていたけど
さっきのユノくんの態度に
間に割り込むことを躊躇してしまう。
すると
「…心配だったらAちゃんも一緒にどうぞ？」
真由美からの意外な申し出で
「え…」
目が点になった。
ちょうどその時に館内放送が入り、午後の競技の始まりを告げる。
「ああ、でも多分ずっと韓国語で会話すると思うから、
それでも良ければ、の話だけどね」
そう言ってニッコリ笑って
そして「じゃあ競技でね！」と手を振って総務部の方へと向かって行った。
★★★
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ゆうの(プロフ) - nononoさん» ハイタッチとか、ハグとか、男同士は簡単にするけど実際の韓国男児って、女性に対してはどうなんだろう？？ユノも普通にサラリーマンだったらするのかなぁ？？ (2018年12月22日 8時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» スタンド席の皆さんは野鳥の会よろしく、双眼鏡ガン見かも…？！コバさんは、しっかり自宅で綾音さんと練習した甲斐がありました！ (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» コバさんの考えはシンプルでポジティブでストレートなんで気持ちが良いですよ〜。のこさん、是非コバさん誘って人生語り合ってくだされ。 (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» 影に隠れていても何もならない、と実感している彼女は、使えるものはなんでも使って自分の欲望を満たそうとするでしょうね。お互いが弱点だから、そこを突かれたら身動き取れなくなりますね、2人とも。しかも、ヒロインは彼女にトラウマが…。^_^; (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
nonono - ハグ〜(//∇//)の文字だけで、ヘラヘラしてしまふーwwwやったねー！一瞬かもしれないけど、喜びを一緒に感じて良かった！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: 399d76873f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年10月27日 1時
