体育大会 15 …YN ページ34
★★★
「…えっ……」
僕の頭の中で
勝手にこの昼食でチャラではないか、なんて思っていたから正直面食らった。
「連絡！待ってるからね〜〜！」
そう言って何やらジェスチャーで僕の弁当箱を指すから
持っている弁当箱を確認する。
ビニール袋の中の弁当の上に1枚の名刺が入っていた。
それは彼女の名刺で
裏には携帯番号の記載があった。
「待ってるからね〜〜！！」
満面の笑みでそう言って、両手を振る。
はたからは密かに「かわいい！」なんて呟きも聞こえてきた。
苦笑いを返すしかない僕の視界に入ったAさんが
くるりと向き直り、僕に背を向ける。
…え。
「あ、あの…Aさん。僕……小林さんに呼ばれたので…」
話しかけるもAさんの身体は動かない。
「…あの…、先にアリーナに……」
小さな背中がはっきりと僕を拒絶している。
「…行ってます…から」
痛む胸を押さえて
居たたまれなくてダッシュした。
あんな拒絶は初めてだ。
小さな背中、全部が僕を拒否していた。
Aさんにとって辛い記憶の相手、
彼女と親しくしていたから…？
僕だってそうしたかった訳じゃない。
僕が間に入ることで
Aさんと彼女の接点が減ることを望んで
そうすることでAさんが笑顔でいてくれることを望んで…
なのに
Aさんに笑ってもらえないなら僕は……
「なーにを、くその足しにもならねーことをやってんだよ！」
本部席にいた小林さんに会うなり、そう言って丸めたプログラムで頭を叩かれた。
「痛いです！！小林さん！！」
物理的にはさほど痛くないけど
ここが痛い…。
「…胸が痛くなるくらいならなんであの女と仲良く飯食ってんだよ！！
しかもこれ見よがしにちょっと離れて見下ろして！」
「…………」
小林さんにはお見通しだ。
「….言われたんです」
「何を！」
「…一緒に食べないと…Aさんが働けなくなるかも…って」
「……………はああっ？！」
小林さんは一瞬大きく目も口も、ついでに言うなら鼻の穴も開いて、
次の瞬間、わかりやすく思いっきり呆れた顔をした。
「……………」
居たたまれなくなった僕に小林さんは続ける。
「…お前なぁ、いくら専務の娘だか孫だか言ってたってな、
まさかそんな簡単に人事に手を出せるわけねーだろーが！
そんな口車に乗せられやがって！この！この！！」
言いながら、今度は飛ばすはずのスリッパで僕をペシペシと叩き始めた。
★★★
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ゆうの(プロフ) - nononoさん» ハイタッチとか、ハグとか、男同士は簡単にするけど実際の韓国男児って、女性に対してはどうなんだろう？？ユノも普通にサラリーマンだったらするのかなぁ？？ (2018年12月22日 8時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» スタンド席の皆さんは野鳥の会よろしく、双眼鏡ガン見かも…？！コバさんは、しっかり自宅で綾音さんと練習した甲斐がありました！ (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» コバさんの考えはシンプルでポジティブでストレートなんで気持ちが良いですよ〜。のこさん、是非コバさん誘って人生語り合ってくだされ。 (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» 影に隠れていても何もならない、と実感している彼女は、使えるものはなんでも使って自分の欲望を満たそうとするでしょうね。お互いが弱点だから、そこを突かれたら身動き取れなくなりますね、2人とも。しかも、ヒロインは彼女にトラウマが…。^_^; (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
nonono - ハグ〜(//∇//)の文字だけで、ヘラヘラしてしまふーwwwやったねー！一瞬かもしれないけど、喜びを一緒に感じて良かった！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: 399d76873f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年10月27日 1時
