デート 63…YN ページ21
★★★
いきなりのキスに驚いたAさんに
思い切り跳ね除けられた。
その一瞬見開かれた瞳に
どうしようもないくらいの哀しみが見えて
心が一気にざわつく。
言葉もなくいきなりの行動を悔いて
正直な自分の気持ちを言葉にしようと口を開いたけど
それをAさんに遮られた。
忘れるから、とか
大丈夫だから、とか
僕の顔を見ることなく俯いたままだ。
だけど僕はまだ肝心なことは何も言っていない。
そのまま後ろ姿を見せるAさんに
このまま手放してしまうと
2度と手に入らなくなりそうで
2度と手の届かない所に行ってしまいそうで、
慌ててその腕を掴んだ。
と、同時にAさんの携帯が鳴って、
Aさんはそのまま通話に切り替えてしまった。
まるで
それは僕の話から逃れたいかのようで
僕はAさんの腕を掴んだまま、動けなくなった。
「はい。こんばんは！ええ、大丈夫ですよ。
はい
え？明日？
あ、大丈夫ですよ！
結構好きです！はい！」
僕に片腕を取られたまま、Aさんの会話は進む。
明日？明日の約束？一体誰と？
頭の中をぐるぐると同じ質問だけが回る。
「昼頃ですか？あ、食べてから？わかりました。はい。
あ〜そうですね、浩一さんの食べたいもので良いですよ？」
…御曹司？！
その名前を聞いた途端、力が抜けて
するり、とAさんが僕の腕から逃げてしまった。
……どういうこと？
ドキドキと、心音がうるさいくらいに耳元で騒ぐ。
…いや、今までだって2人でヨサコイ行ったり、ご飯食べたりはしてるじゃないか。
特別なことじゃない。
そう、決して特別なことじゃ…
「はい。いいですよ？
はい！楽しみにしてますね！
はい！それじゃ明日！」
手放してしまったAさんが
僕に背を向けたまま電話を終えた。
「…………」
目の前のAさんが
小さく見える。
「…………A…さん」
ようやく名前を呼ぶことが出来た。
「……車に乗って？地下鉄まで少しだから」
Aさんは振り向くことなく車に向かう。
「…Aさん、今の電話…」
御曹司……？
「……ユノくんには……関係ない…」
Aさんの声とは思えない低い声が
はっきりと僕を拒絶していた。
……え？
「…………約束…してましたよね……」
諦めの悪い僕はなおも食い下がる。
だってAさんは
いつだって真っ直ぐ僕をみてくれた。
★★★
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ゆうの(プロフ) - misuzuさん» 気に入っていただけると良いんですけども…^_^; (2018年7月13日 15時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
misuzu(プロフ) - ゆうのさん» ゆうの様、ありがとうございました。コミュに返信しました。年下の恋人覗けます。楽しみです。 (2018年7月12日 16時) (携帯から) (レス) id: da5ced1827 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - misuzuさん» お声がけありがとうございます(*^^*) メッセージしましたので確認してみてください！ (2018年7月12日 15時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - nononoさん» nononoさんが一番のりですね！ (2018年7月12日 15時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、M限定の人生相談ですね…！もれなく、毎日のように様子を伺いにくるユノにも会えそうだ…！ (2018年7月12日 15時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年1月18日 12時
