デート 23 ページ29
★★★
怖かった。昔を思い出して。
でも、しっかりとしたユノくんの腕が私を掴んで助けてくれた。
そして、
安心させようとしっかりと抱きしめてくれる。
その温もりと
耳元に響くユノくんの心音とで
少しずつ落ち着いてきた。
そして少しずつ、恐怖は遠のいて
さっきまでの楽しかった波乗りを思い出す。
海に入る決断をしたのは自分。
結果的に溺れかけてしまったけど
ユノくんはしっかりと私を助けてくれた。
自分が足を滑らせて私が溺れてしまったことを
多分、ものすごく悔いているに違いない。
そんな負い目は持って欲しくないから
きちんと伝えなくちゃ。
そう思って
私は、昔溺れかけた事があることをゆっくりとユノくんに説明した。
抱きしめれた腕の中から顔を上げてユノくんを見る。
まんまる目のユノくんに
「…ごめんね、黙ってて…。
それから怖くて海に入れなくって…ひたすらいつも裏方で働いてたの…」
真っ直ぐ伝えると
「…それなのに…僕、無理強いしてしまって……」
ユノくんの眉が思い切り八の字になっていく。
「ううん。決めたのは自分だし、ユノくんのいう通り、楽しかったよ？
だから…また溺れちゃったけど、入って良かった…！」
怖い部分もあるけれど
でも、楽しい部分もあることを今回、ユノくんのお誘いのおかげで感じる事ができた。
そんな気持ちを伝えたくて、笑ってみせる。
「……Aさん、あなたは……」
八の字眉のまま、ユノくんの顔がまた近づいてきて
そのまままた、しっかりと抱きしめられた。
「…ほんとだよ？今度は浮き輪があれば海に入れるかもしれない。
ユノくんのおかげで…少しだけ克服できたよ」
落ち着いた頭でこの状況は果てし無く恥ずかしいんだけど
おそらくとても責任を感じてくれているであろう、ユノくんの気持ちを考えると無碍にもできず
抱きしめられたまま、そう言った。
私の気持ちわかってもらえるかな？
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
