デート 10 ページ16
★★★
…そばにいて欲しい人がいる…
ユノくんの言葉と真剣な眼差しに胸が痛くなる。
そっか…そうだよね。
想う人がいるユノくんにとっては
他の誰がいたって迷惑なだけなのかもしれない…。
じゃあ…私が隣にいるのも迷惑なんじゃ…？
少し不安になった時
「だからAさんはちゃんと隣にいてくださいね！」
ニッコリ笑ってユノくんが言った。
……へ？
一瞬、言葉の意味に頭がついていかなかったけど
…ああ、そっか。少なくとも私がちゃんとそばにいれば、変に声をかけられることもない…ってことね。
自分なりに妙に納得して
とりあえず隣にいる事を嫌がられてはいないことがわかっただけでも心は軽くなった。
「…えっと…じゃあ、次に飲み方に入りましょうか…！」
次のステップへと進む。
「えっ！飲み方があるんですか…！ラムネってこう…ちょーー庶民派の飲み物だと思ってたんですけど…！」
「うん。そうだね。庶民派の飲み物だけど、ちゃんとした飲み方をしないと飲めません」
「ええっ……！！」
真面目に驚くユノくんが可愛くてつい、吹き出してしまいそうになるのをこらえた。
「まあ、まず飲んでみて？」
「え？…はい…」
なんとなくおどおどしながらラムネに口をつけてグイッと上げる。
「……あれ？…」
案の定、飲めていない。
…くくっ……
「……笑いましたね？」
ラムネ瓶を片手に恨めしそうに私を見る。
期待通りが楽しい。
「見ててね？」
ユノくんと入れ替えて、半分くらいになったラムネを持って口に運ぶ。
少しぬるくなってしまったけど、炭酸の力で感じる清涼感に喉は潤うし、少し涼しくなった気がした。
「ええっ？！なんで？！僕、飲めてないのになんでAさん飲めてるの？」
ユノくんが目を丸くして真剣に驚く様がやっぱり可愛くて。
「瓶をよぉ〜〜く見たらすぐわかるよ？」
その様子をもう少し見ていたくて、ヒントだけを出した。
ユノくんはラムネ瓶を真剣な瞳で見つめる。
上にあげながら、下から横からと見る様子をじっと見つめた。
光を浴びてキラキラと輝くラムネ瓶も綺麗だけど
それを見つめるユノくんが
本当に綺麗だった。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
