デート 7 ページ13
★★★
シャツを直ぐに洗わなきゃ！と慌ててユノくんのシャツを手に取り、海の家へと走った。
おばちゃんに事情を説明してキッチンを借りる。
ラムネのかかった範囲が広すぎるから、思い切って全部ぬるま湯につけた。
海の家にはそれなりにお客さんがいるけど雑談するくらいの余裕があって、
おばちゃんが嬉しそうに私の隣にやって来た。
「Aちゃん！本当にイケメンさんだったね！なんか、俳優さんとかアイドルとか、そんな人みたい！」
「でしょう？私はモデルが良いと思ってるんだけど」
「ああ、そうね！スタイルいいもん…………あ」
おばちゃんが海の方へと視線を動かして、その途中で言葉を失った。
「ん？」
思わず私も同じ方向を見ると
「あ」
ユノくん水着女子に話しかけられている。
「あらまぁ、1人でいたら直ぐにナンパだ…！」
おばちゃんの言葉に
「…そうだよぉ？モテるんだから。1人でいたら女の子が放っておかないよ」
こんな光景はいつも見ているから
今更驚くことはない。
そんな私でも
次の瞬間、洗濯の手が止まった。
セクシーなビキニ姿の女の子が、その腕を思い切りユノくんに絡めて密着したのが見えたから。
ユノくんも今、水着姿だから上半身は裸。
素肌の密着度を考えた時、思わず心臓がぎゅうっ…と痛くなった。
見ていられなくなった私は
直ぐにまた洗濯に集中する。
「あらら、最近の子は大胆ねぇ。スキンシップも激しいし」
やや呆れたような口調でそう言っていたおばちゃんが
「あーあ、迷惑そうだわ、彼」
そんな風に言うからつい、顔が上がった。
「…え？」
「ムッとしながら腕を外したわよ？そう言うところは結構ハッキリしてるのね！
益々気に入ったわ！
うちの旦那には劣るけど！」
おばちゃんがそう言いながら、呼ばれたお客さんの元へと小走りで向かう。
おばちゃんを見送りながら視線をユノくんへと移すと
もう、ユノくんは1人だった。
…ユノくんがイヤな顔？
ユノくんのそんな顔を見たことはない…。しかも女の子相手に…。
洗濯の手が止まった私の横に戻ってきたおばちゃんが
「…好きでもない女の子にベタベタされたって迷惑なだけじゃない？」
そんな風に言う。
「…え？」
「Aちゃんが、全く知らない男にいきなり肩抱かれたらどう思う？」
「………イヤです」
「それと一緒でしょ！」
おばちゃんはそう言って笑って、そしてまたお客さんに呼ばれて行った。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 379人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
