彼女の涙 ページ24
⁂⁂
涙の意味がわからず
戸惑う俺の視線に気づいた先輩は
「あ、…すごく、綺麗で……感動しちゃった…」
そう言ってにっこり微笑むから
目元からまた、涙がポロポロとこぼれた。
そんな先輩も綺麗で
思わず涙を拭うように唇を寄せる。
最後の花が開き
やがて辺りはまた、
星明かりと月明かりに灯される夜の空に変わっていった。
家路を急ぐ人たちの波から少し離れて、
チャリを置いたところまで手を繋いで歩く。
少し、指先が冷えてきているのがわかって
指先を握る手に力が入った。
後ろに乗ってもらい、
しっかりとしがみついてもらう。
その手を
更に俺の手で押さえ込んでホタル池を目指す。
愛しさと
寂しさと、
色んな想いが交錯して
何も言えないでいたけど
背中に感じる温もりに心は温まり
「先輩ーーー？！」
真っ直ぐ前を見ながら、
それでも後ろの先輩に聞こえるように腹の底から声を出した。
「…なぁにーーー？！」
うしろの先輩も
顔を少し、傾けて大声で返してくれる。
「…今度から先輩、じゃなくて、名前で呼んでいいーー？！」
照れ臭さで更に声がでかくなった。
「……………」
静まる背中。
沈黙が怖い。
だめ…？と聞いてみようと口を開いた時
「いいよーーーー！
でも、ユノ私の名前わかってるーーー？！」
嬉しい返事が返ってきて、一気にテンションが上がった。
大きく深呼吸して
夜空に宣言するように叫ぶ。
「Aーーーー！！大好きだーーーーー！！
これからも、泣けるくらい綺麗なところに一緒に行こうー！！
連れて行くからーーー！！！」
心の底から、そう思った。
どんなことでも先輩……Aと一緒なら、きっと楽しいし幸せだ。
少し間が空いて
「ありがとうーー！ユノーーー！！」
Aはそう言って、ギュ…っと、俺にしがみつく腕に力を込めた。
それが返事だと確信した俺は
更にパワーアップしてチャリを漕ぎまくる。
ホタル池のいつものほとりで
手を取り合って、向かい合うAと俺。
「生まれて初めての花火大会、
ユノに連れて行ってもらって良かった…」
嬉しそうに微笑んで
帰り際に優しいキスをして
そして、別れた。
それが
Aとホタル池で会えた最後だった。
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ゆき(プロフ) - 最高の札幌参戦となりました。ゆうのさんご一家には、足を向けて寝れません。楽しかったです。ありがとうございました。機会があれば我が家にもおいでませ^ ^ (2019年12月16日 21時) (
レス) id: 24fba8a938 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 環琉さん» 環琉さん、プレミアムだったんだ！！私は初のスタンド！どの席でも、一粒になれる幸せを噛みしめましょう！！ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ですね〜。忘れられないけど、でもちゃんと愛する人を見つけて幸せになってくれると思います。(*^^*) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» 楽しかったです！また、来てくださいね！！ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
環琉(プロフ) - ゆうのさん、あたしも思い出して泣いちゃうかもしれません。。。 あたしも今回の最初にして最後の今回のライブ！ 初めてのプレミアム席なので思いっきり楽しみたいと思っています。 (2019年12月8日 0時) (レス) id: 3c1ded918f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年10月19日 9時
