病室デート ページ22
⁂
それからの俺たちは
病室デートを重ねた。
消灯後にこっそり
Aに頼まれた五線紙を持って、病室へと向かう。
「チャンミン、抜け出して大丈夫なの？」
「おう！分身の術使った」
「お、おお！私直伝の技だね！こんなところでも役に立つとは！」
病室で
Aの歌を作る様子を見ていた。
ギターが無いから
響くのはAの微かな声だけ。
時々ハモらされたり、
どっちのフレーズの方が良いか、とか
そんな事をたまに、聞かれたりしながら。
「なぁA。
こんな風に隠れなくて良いように
やっぱりちゃんと親父さん説得した方がいいと思うぞ？俺」
「えーー？散々してきたけど全然駄目だったんだよ？
全然聞く耳もってないもん！」
「お前、聞かせた事ねいんだろ？親父さんに」
「ないよ！聞いてもくれないもん！」
「聞けば少し変わると思うんだけどなぁ」
「えーーー」
頬を膨らませるAの
鼻を摘む。
「ブー垂れてないで、ちゃんと向き合ってみろよ。
1人で闘っていくのには限界があるぞ？」
「え？
チャンミンは一緒に闘ってくれないの？」
Aがまん丸な目で俺を見る。
「あ？
…もちろん！俺はいつでも一緒だ！
でも…家族ってやっぱ違うだろ？何があっても…戻れる場所、って言うかさ」
「…ああ……うん。
そうだね。チャンミンが言いたい事、わかる気がする。
…でもさ！」
「え？」
「私に向き合え、って言うなら、
チャンミンもちゃんとおじさんと向き合いなよ？！」
「え？」
意外な展開に目が丸くなる。
「おじさん、心配してたよ？
チャンミンが勉強ばっかりで、他にもある楽しいことぜーんぶ犠牲にしてるんじゃないか、って」
「……え。なんでお前、そんなこと…」
Aは
ニンマリ笑って、ピースサイン。
「聞いたんだよーん！
おじさん、たまにスーパーに来てくれてるんだよ？
チャンミンは品出ししてたり、もう帰ってる時間だったりで知らないだろうけど！」
「えっ、まじ？！」
「うん。
チャンミンの働きぶりを店長に確認してた！
だから私からも言っといてあげたよ？
バイトも楽しそうだし、おばちゃんたちの相手も上手になりました、って！
でもさ、やっぱりチャンミンの口からちゃんと言ってあげたら喜ぶんじゃないかなぁ？おじさん！
2人ともお互いが大好きすぎて遠慮しまくりなんだよね〜！」
Aがそう言って笑う。
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ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» チャミソロを記念してのアップだったのに、結末がこんなんで申し訳ないなぁと思いつつ…。受け入れていただけているだけでもありがたい限りですm(_ _)m (2020年4月5日 16時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - きっとチャンミンも聴いてくれてるよね。うんうんって頷きながらニコッて笑ってくれてると思います。ステキなお話ありがとうございました。 (2020年4月5日 9時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ともさん» 読んで下さり、ありがとうございます(*^^*) アンハッピーエンドで申し訳ないんですが、描きたいものは描けたかな、と思っています！ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ゆうのさん！ありがとうございます。わぁー。チャンミンにも届いてるー。泣 素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月4日 10時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - wakaさん» 歌わせてみたくなりました！(*^^*) (2020年4月4日 9時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年3月22日 18時
