氷 ページ10
「JUNEお疲れ様。頑張ってたね。」
正直あんまり見れてないけど、JUNEが何も話さないし、2人の間の空気がいつもより重く感じられて無理して話しかけた。
JUNE「なにを?」
「ステージ頑張ってたねって。」
JUNE「見てないでしょ?」
「えっ……」
この時わたしは感じ取った。
JUNEがいつもと違う原因はきっとわたし。
JUNE「見てないのによくそんなこと言えたね…」
「メイク直し終わりました…」
JUNE「ありがと。」
JUNEはいつもより冷たくて氷みたいだった。
こんな風に冷たく当たられたこと無くて、自分がした行動をひとつひとつ思い返す。
そればっかり考えて残りのメンバーもメイク直しを終えると、わたしの脳内はJUNEでいっぱいになっていた。
ジョンファン「Aちゃん!」
「あ、ジョンファン!」
ジョンファン「今からYOURsの方来てくれない?メイク直ししてほしいんだー。」
「あっ、待っててね!」
ジョンファン「ありがとー。」
ジョンファンは小走りで自分のグループのスペースに帰っていった。
RIKU「先輩に挨拶もなくAさんしか、見えてないですね。」
JUNEは携帯に目を落としていた視線をRIKUに一瞬合わせると、鼻で笑った。
たしかにLamの方が先輩なのに、挨拶もなくいきなりわたしのことを呼んできた。韓国芸能界ではあり得ないことらしい。
RIKU「僕たちで良かったですね。」
JAY「そーだな。」
「じゃあ少し行ってきます」
LEON「すぐ帰ってきてね!!」
「わかったよ!」
マネージャー「インタビュー始まるから5人こっちに座ってくれ。」
マネージャーが指示する声を背にわたしはYOURsの方に向かった。
ジョンファン「来てくれてありがとう」
「メイク直ししたら戻るね。」
ジョンファン「あっ、うん…」
メンバー4人のメイクをさっと直し、わたしは「失礼しました」と言ってYOURsの元を後にした。
ジョンファン「Aちゃん!」
「ん?」
ジョンファン「よかったら…これ僕の連絡先だから。」
「え?」
ジョンファンはわたしに連絡先を渡すだけ渡して逃げて行った。
え、こんなのもらえないよ。
もらっても連絡できないから、、、
でも個人情報だからそっと携帯カバーにしまった。
JAY「あ、おかえり。」
インタビューを終えたメンバーがソファーに座ってくつろいでいた。
ユキ「ねぇ!A手伝って?」
「うんっ、」
ユキ「これJUNEの次の衣装なんだけど、量が多いからJUNEについて更衣室まで一緒に行ってあげて!」
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作者名:sleeping beauty | 作成日時:2018年6月14日 23時