46.出前少年 ページ47
唐須さんが去ったあと、飛鷹さんは元仲間であろう不良たちに謝罪をする。
不良「お願いです飛鷹さん。チームに戻ってください！」
「「お願いします！」」
飛鷹「これはお前たちの問題だ。俺にはどうすることもできない」
肩を落としながら去ってく不良達。
あんだけお願いするってことはそれだけ飛鷹さんが信頼されてたってことか。
飛鷹「昔のダチがとんだご迷惑を」
円堂「どういうことなんだよ飛鷹」
飛鷹「すみませんキャプテン。昔の事は勘弁してください」
円堂「え？……わかった！」
去ってく飛鷹さん。
A「(私も行くか…ん？あれは…)」
走り出そうとした先にいると思わなかったよ。
A「虎丸くん？」
虎丸「池長さん……ど、どうしてここに……」
A「え、いや、こちらの台詞でもあります。
というか何してるんですか？」
私服だし。
あの出前でよく使う入れ物持ってるし。
状況が理解できん。
虎丸「……」
ﾀﾞｯ
A「あ、逃げた」
駆け出す虎丸くん。
追いかけるかどうか…
う〜ん…
A「(面倒くさいからいっか…)」
商店街についた。
そこで出会ったのは、
円堂「よう池長！」
『虎ノ屋』と言うお店に入ろうとしてる円堂さん。
A「円堂さん…何してるんですか？」
円堂さんも出前のやつ持ってる。
円堂「虎丸の手伝いだ！」
A「虎丸くんの…ですか？」
虎丸「円堂さ〜ん。次の出前が詰まって…あ…」
A「あ…」
なんか気まずい。
円堂「2人ともどうしたんだ？」
A「…いえ、何も」
虎丸「……」
円堂「そうか！とりあえず池長も手伝ってくれ！理由は後で説明するから」
A「え、あ、はい…」
こうして私は意味もわからず出前をする事になった。
A「(思ったより重い…つーか、マネジとウェイトレスでも良かった気が…)」
この後虎丸くんに『無視してすみませんでした』と謝られた。
『そんなことないですよ。こちらこそ威圧かけてすみませんでした』と返した。
そんなに気にしなくてよかったのに。
帰り道に円堂さんから事情を聞いて、あの時無視した理由もなんとなく察した。
1人でお店を切り盛りねぇ…
だから出前をやってたのか…
A「(小学生のクセに苦労してんなあいつも…)」
そして寄り道したことで監督に少し怒られた。
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作者名：アズサ | 作成日時：2011年4月16日 19時
