【銀魂】逃げた子兎、支配する兎 6【神威】

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あの銀時と恋愛してもイボゲーでただイボ攻略√つき進んでいくだけ、
Aはイボにでかいイボが2つくっついただけ、
好青年も、ジェンダーレスも、V系バンドも
みんなみんな、イボだらけ。


つまり、これから行われる結婚式も
イボとイボが結ばれるための儀式！

こういう時ありがちな展開の早さで、Aと沖田の結婚式が今から始まろうとしていた。



集まった招待客たちは、新郎新婦の入場を今か今かと待ち構えている。

その見慣れたはずの顔ぶれも、例にもれず揃って2年後ショック状態だった。

「あのAが結婚なんてねぇ……月日が経つのは早いもんだ」

「私ヲ差シ置イテ結婚ナンテ相変ワラズ生意気ナ小娘デスヨ」

お登勢とキャサリンは、言動こそ変わらないけれど見た目はVシネばりの渋いグラサンおっさんに変貌していたし、
(人間年を重ねていくとジジイもババアも見分けがつかねぇと言われているにしたってこれは酷い)

定春が電報をくわえて配達してくれるなんてちょっと粋なことがあったと思えば、
その定春は帰ってしまって後ろにいた犬耳おっさんが定春だとか言うし、

というかこの三人全員そっくりイボ春イボ勢イボリンだし、


「あの総悟が結婚とはなぁ。
先越されちまったが、次は俺たちの番かな？」

「やだぁ、勲さんってば。
……でも、私、心の準備ならとっくにできてるわ」

近藤とお妙は、まさかの恋人同士になっていて
しかも大分イチャイチャ熱々のようで。

(あれはイボだ……イボなんだ……姿形が同じだろうが、イボとイボが乳繰り合ってるだけ)

見せつけられる光景に惑わされないよう新八は心の中で唱え続ける。

このウィルスの対処法―――それは、根源 つまり成長し今本人と成り代わって動いているイボを、ハリセンでぶっ叩き消滅させるというだけ。

ちなみにこのウィルスは人の向上心を好み寄生するらしく、
展開上しばらくはシリアスよりだったとかそもそも上手いツッコミ思いつかないとか、諸々大人の事情も含めて
最近ツッコミをサボりがちだったと自負のある新八は今回被害を免れているのだろう。


簡単なものたが、しかしたった1人でこの濃ゆいメンバーをさばききれるのか。

それに、例えイボによるイボのためのまやかしだったとしても、この盛大な祝福ムードと、結婚式をぶち壊していいんだろうかという躊躇い。

せめて、あと1人でもウィルスに侵されていない、協力者がいてくれれば……。

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