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「さて、と。
沖田くんさァ、人様んとこの娘こんな時間まで帰さねェってどーいうつもりよ?

勝手に連れ出した挙句この様じゃ、とてもAを任せらんねェな。
だから俺を通さずAと出掛けることは今後禁止に―――「すいやせんでした」


話を半ば遮るようにだが、沖田が頭を下げて、すんなりと謝罪の言葉を口にしたことに
銀時は目を丸くする。

「あー……、まァ、突然の豪雨ってことで、
帰るに帰れねェっつう状況だったんだろうから今回は多少大目にみてやらんこともねーけどよ……」

拍子抜けした様子で、幾分語気を弱めたと思った銀時だが、
だけど、と続ける。

「それにしたって雨宿り場所がラブホてのは見逃せねーんだわ、
まさかとは思うが沖田くん、Aに何もしちゃいねェだろうなァ?」

笑えてるけど笑えない、かろうじて笑顔の片鱗を残してぎらついた表情で
銀時は沖田に詰め寄った。

「はあ。そこは勿論わきまえてますんで」

沖田からの返答にほっとしたのもつかの間。

「ちゃんと美味しく頂きやした」

「……は?」

銀時は続いた言葉に凍りついて。

「じゃ、俺ァこの辺で失礼しまさァ」

銀時が解凍された頃には、既に沖田はまたな、とAに告げて万事屋を去っていくところだった。


「はっぁぁぁぁあああ!!!?
ちょっおいどういうことだ待てコラ……あんのクソガキャァ……!!

…………嘘でしょォォォォォ!?!?」





その夜、銀時は沖田の発言の真偽
つまりホテルでどう過ごしたのか、何か、というかナニをしたのかを
Aに問いただそうとするが

Aはどこか心ここにあらずといった様子で、終ぞ明瞭な返答を得られぬまま
眠りに就かれてしまって。

むしろそんな様子こそが、真だという現実を後押ししているように思えて。

銀時にとって悪い方に想像は膨らみ続け、キリキリと締め付けられるような胃痛に苛まれ続ける夜を過ごすのであった。


「ふわぁ……おはよーアル
って銀ちゃん、すごい顔してどーしたアルか!?
目の下真っ黒けヨ」

翌朝、Aが目にしたのは
ソファに座り、やつれた顔をして何かをぶつぶつと唱え続け、そして目の下に色濃いクマを作った銀時だった。

その姿は明らかに異様で、眠気もどこかへ吹っ飛んだAは銀時に駆け寄った。

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設定タグ:銀魂 , 神威 , 成り代わり   
作品ジャンル:恋愛
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ぽてうさ(プロフ) - ゆるさん» ありがとうございます!!書いててよかったってなる嬉しいお言葉です(*^^*)近い内に続編も公開予定なので少々お待ち下さい! (2020年5月2日 11時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すっごく面白いです!早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい!応援してます♪ (2020年5月1日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - ついに総悟さん行動にでました(°口°)こちらこそありがとうございますです_|\○_ 作者としては優しい沖田総悟を書くのが難しくて苦労してます笑  (2020年4月7日 23時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音(プロフ) - 総悟ぉぉぉーーーーーΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)すみません荒ぶりました← 何だろう…何か…もう…ほんとありがとうございます(((語彙力 (2020年4月7日 21時) (レス) id: 737011c58c (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - 至恩さん» 久しぶりとなってしまった更新で、こんなコメント貰えるなんて本当に嬉しくて続きを書くモチベがぐんぐん湧いてきます!ありがとうございます(●´ω`●) (2020年3月14日 23時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽてうさ | 作成日時:2019年2月6日 19時

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