【オリジナル】館に集う者達 (ページ29)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:5,849 hit

悪夢か幸夢かby詠璃ページ29

______________
時間が経つと、バケモノの声……とかは知ってると思うので説明は無しにします(メタい)。

勿論、僕も戦えますので
違う場所に走って行きました。

テラスから離れ、二階の階段から手摺を片手で掴み下に落ちる。そのまま声の聞こえない館の裏(庭じゃない)まで周って行くと……

不運な事に、バケモノに囲まれてしまい…。
……偶に来る時もこんなに居ないはずなのに、なんでこんなに湧いたんだ。

「…はぁ、やりたくないし見られたくないけど…」

しょうがない。

そう思いながら、僕は短剣を手に取った。
その瞬間に、僕は意識が遠のき目の前が暗転した。

「……後は任せます」

_____________

目の前に光が見え、目を開けるとバケモノの大群がいることがわかる。
目をすぐ擦り、短剣を構える。

「この館の外はゴミ箱か。ゴミばっか貯まっている。ゴミ回収場は無いのか。」

そんなくだらない事を言いながら、〝俺〟は能力を使いバケモノを背中から心臓を狙い刺したり、短剣を投げ頭に当てたりする。

「このままだと部屋が荒らされ、物は散乱するか盗まれるな……増援が欲しい。できればこういう時に使えるやつ。」

「グオォ……グギャガァ……」

くっ、と歯を食いしばりながらも短剣で目の前から迫る敵を倒す。
1秒ぐらい休憩できる時間があったらバケモノの目を刺したりして遊べる…が、

そんな時間までもないほどに多い。ふざけてるのか。いや、ふざけてるな。

「誰か、増援を呼んでる奴……
バケモノの背が邪魔で見れないな。のっぽの役立たずばっかが群がって何をするのか…。
……っ！」

背後からバケモノの槍が飛んでくる。
音に気づいて避けるが、音がなければ喉から串刺しになっていたかもしれない。
そう思っていたが、ある事に気づく。

これは全部囮で、館の中に入るために俺の方へバケモノの弱い奴を向かわせているんじゃないか、と。

そう考えるとすぐに、
俺は館と裏に通じる扉や窓の鍵をかける。
……強いバケモノが外に残っていれば二つの意味で嬉しいのだが……。

そう考えながら、消えても消えてもなくならないバケモノをまた切り始めた。