希望のソウルに惹き寄せられて

涙を流して ページ34

ナイトメアたちが去るとイリーナはゆっくりと地面へと降りてきた
すかさずパピルスたちはイリーナに向かって駆け寄った

パ「イリーナ！大丈夫か！？」

イリ「…」

パピルスはイリーナが無事だということに安心し、焦りつつも声をかけた
しかしイリーナは明後日の方を向き、パピルスの声には反応せずただ黙っていた
その眼には光が宿っていなかった

パ「ぃ…イリーナ？」

パピルスは不思議に思いもう１度声をかけると今度はパピルスたちの方を向いた
その姿は戦闘前にも思ったが近くで見るともっと美しく、4人は息をのんだ
イリーナはしばらく黙っていたがふと口元で小さく聞こえるか聞こえないかぐらいの声で話し出した

イリ「パ…ピ…ルス…？」

パ「そ、そうだ！どうしたんだイリーナ？どこか具合でも悪い…」

パピルスがそう言いかけたところでイリーナは突然パピルスに抱き着いた

パ・べ・コ・ワ「「！？」」

勿論４人は大いに驚いた
しかしよく見るとイリーナは静かに涙を流していた
パピルスはそれに気づくと迷っていた手を優しくイリーナの背中に回し、とんとんと軽くたたいた

パ「大丈夫…大丈夫だからな…俺様が付いてるから。好きなだけ泣いていいんだぞ？」

イリ「パピ…ルス…なの？」

パ「あぁ！守れなくてごめんな？怖かっただろ？」

イリ「ぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁ！怖かったよぉ！」

イリーナは周りにかまわずわんわん声をあげて泣いた
パピルスはそれを見てさらに抱きしめる手を強めた

そしてしばらくしてイリーナはようやく泣き止んだ

パ「落ち着いたか？」

イリ「うん。ありがとうパピルス…」

パ「〜〜〜！あ、あぁ！もちろんだ！」

パ(あ〜！前の姿の時も十分可愛かったが今はとにかくきれいだ！これでは目のやり場に困ってしまうではないか！)

優しく純粋にほほ笑むイリーナに対してパピルスはただただ顔を赤らめた
そこでワインがイリーナに話しかけた

ワ「さて、落ち着いたところで君に話したいことがあるんだが…」

イリ「あ、あなたは？」

ワ「あぁ、まだ名乗っていなかったな。吾輩はワイン。よろしく頼む。」

イリ「あぁ！コーヒーの言っていた強くてかっこいいお兄さんですか！初めまして！イリーナです！」

ワ「ぅ…！あ、あぁコーヒーから話は聞いているよ。弟と仲良くしてくれて感謝する。」

ワ(聞いていた以上に見た目も中身も天使なんだが…)

ワインはイリーナに萌えながらも咳ばらいをし、心を落ち着けた

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