希望のソウルに惹き寄せられて

希望と絶望 ページ27

エラ「サァテ、コイツヲドウスルカネェ？」

イリーナを連れ去った後、エラーとナイトメアは人気のない薄暗い森の中にイリーナを連れ込み、品定めするようにまじまじとイリーナを見ていた
イリーナは最初こそエラーの糸から逃れようともがいていたがやがて無駄だと悟り絶望に暮れていた

ナ「にしてもだ…こいつ、やっぱりお前の言った通りなかなかの奴だ。オーラがちがう。」

不意にナイトメアが呟いた

エラ「ドウイウコトダ？」

ナ「何となくだが…こいつはフリスク以上に強い可能性がある。」

エラ「ホォ？ソイツハスゲェナ。人間ガ持ツソウルノ中デモ決意ノソウルハナカナカ見ツカラナイシ、威力モ強イガ…マサカソレ以上ナノカ？」

ナ「かもな。とにかく、そいつのソウルを出してみろ。」

エラ「オウ。」

イリ「いや…！何するの！？」

エラ「大人シクシロ！痛カネェカラ。」

イリ「ッ！」

エラーは嫌がるイリーナにかまわずイリーナのソウルを体から取り出した
すると、今まで見たこともない銀のソウルが出現し、二人は目を丸くした

エラ「ナ、何ダコリャ…」

ナ「今まで見たこともなければ決意のソウル以上に力を秘めているようだ…見てみろ。輝きが違う。」

ナイトメアは光り輝くイリーナのソウルにまゆをひそめたが、同時に喜びの笑みを見せた

ナ「嫌いな輝きのが強いが…見てみろ。かすかに黒い輝きが見える。」

エラ「ア？何ダソリャ。」

ナ「今こいつのソウルは大半が希望に満ち溢れた白い輝きに満ちている。が、よく見てみろ。わずかだが黒い輝きがある。こいつは絶望や不の感情があると出てくる特殊な光で、俺たち闇の存在のいい糧になる。…なるほど、こいつは絶望と希望の両方を持ち合わせているらしい。使えるな…。」

ナイトメアはクククと喉の奥から笑い声を出すとイリーナの顔に触手を当てた
イリーナはその感触にぞわぞわするものを感じ、思わずヒッと悲鳴を漏らす

エラ「スゲェナ。ソコマデワカンノカ？」

ナ「俺が今命名しただけだ。ほんとの名前は俺も知らん。さてと、さっさとこっち側に転げ落としてやるよ。ソウルを闇の輝きに変えて絶望しろ。」

イリ「私のソウルは希望だよ！絶対絶望なんかしない！サンズたちがきっと助けてくれるに決まってる！そうしたら貴方達もただじゃすまないよ！」

ナ「ご忠告どーも。さて、エラー。ちゃんと抑えとけよ？」

エラ「アイヨ。」

イリ「いやぁ！来ないで！来ないで！」

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