𖠿 ページ2
その数年後、ボロボロになった自らの娘を連れ、俺が引っ越した嘗ての家に転がり込んできて──
「……よかったよな。恋人居たことないって言っててさ。だからどこ行ったかバレねーんだろ」
「……恋人じゃない。彼女が、いるかどうか、聞かれたから」
「あのさあ……馬鹿がさ、何を聞いてるかはわかるだろ。その文脈で居ない居たことないって言って襲われてちゃっかりガキ作ってんの、マジで馬鹿すぎて俺はもうお前と付き合ってた俺を責めるしかねーって結論に落ち着いたくらいだぞ」
「……頭が真っ白で何もできなかった」
「結婚式には呼んでくれって言ったのに結局呼んでくれねーし」
「挙げてない……」
「挙げろって意味だよ。俺の為にさぁ。友人代表で呼んでくれよ最高のスピーチで会場を沸かせてやるって。伝説になろうぜ」
「……本当に、すまなかった」
「お前の謝罪に価値ねーし、ってか口開かれるだけで不愉快だから俺が喋っていいっつーまで黙っててくんね？」
「……わかった」
首を振って。頭を抱える。泣きそうになるのを耐えていることを、こいつにだけは知られてはならないから、口を回して。平気な顔を作る。
「……俺は何したからこんな目に遭ってんだろうな」
「……」
「思い付きすぎてわかんねーけど」
「……」
「死にてー……」
俺がそう言うと。デュースが、恐らく反射的に──こちらへ手を伸ばそうとしてきて、途中で止めるから。
ムカついて頭突きを喰らわし、驚いた顔をこちらに向けるデュースに舌打ちをし、安くて不味いワインを無理矢理喉へと押し込んだ。
設定
A
男性。身長はデュースと同じくらい。NRC時代から同学年同級生。純粋に田舎が好きなので田舎で1人暮らしをしている。仕事も遠隔で可能なものを選んだ。
別れる前に最後に掛けた言葉は「来世は結婚してくれよ」だったし、なんか言っているが結婚式になんて間違っても呼ばれたくはなかったし、もしも本当に呼ばれでもしたらNRC時代の自分とデュースが付き合っていたことを知っている共通の友人たちにどう嘘を吐くかをずっと考えていたし、付き合っていたことなど匂わせる気もなかった。
DNA鑑定したらお前の子じゃねーだろ、という言葉を子どもが生まれる前から永遠に飲み込んでいる。
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功徳(プロフ) - くずきりさん» わーい‼️全部読んでくださってる……いつもありがとうございます🥰今後ともよろしくお願いします💦 (11月10日 22時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
くずきり - 初コメ失礼します、語彙力イカレてますがぶっ飛びそうな位好きです。主可愛くて愛おしいしスペード可愛い極まりないのに最後でうわ〜て感じ噛まして来て、結局お互いの事も自分の事も一番みたいな…作者様の作品全部好きです応援してます、今後とも応援させて頂きます！ (7月28日 22時) (レス) @page47 id: cd8b5937a1 (このIDを非表示/違反報告)
功徳(プロフ) - ？？？さん» ありがとうございます！よかったです！嫁との仲直り（気色悪い隠語）はさぞかし優しくて愛情を感じるものになったと思ってます（でも結局夢主が最終的に結婚を認める形式で浮気を最初に許容したのが悪い） (5月29日 17時) (レス) @page50 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 初コメ失礼します。作者様の作品に一目惚れし、バットエンドやシリアスが好きになった者です。最後の最後にデュースが爆弾をぶっ込んで来て、頭を抱えていても立ってもいられなくなりコメントしました。作者様の書く小説が大好きです。失礼しました。 (5月28日 23時) (レス) @page50 id: fb57b657b4 (このIDを非表示/違反報告)
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