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ページ34

電気が眩しく感じ、なんだか周りが騒がしいような気がしてゆっくり目を開いた。
喉が張り付いたようで気持ちが悪い。起き上がろうとすると上の方からよく通る凛とした声がした。



「うん、妾が帰ってきた時よりかは顔色は良くなってるけど、でも駄目だね、熱あるよこりゃ」




水と体温計を渡されて、与謝野女医は向かいに腰をかけた。


時間を見ようと辺りを見回すと、とっとと測りな、と催促されてしまったので慌てて電源を入れる。


「太宰から連絡があったんだ。Aが今にもタヒんじまいそうだから見てくれ、ってね。ちなみに乱歩さんにも連絡したらしいしもう帰ってくんじゃないのかい?」

『わざわざありがとう、ございます。……太宰さんったら余計な事を…また、乱歩さんに莫迦に、されちゃう』



自分でも驚くくらいガサガサした声で話すと、与謝野女医は大きく目を見開いてから吹き出すように笑った。



「ひっどい声だねェ、ふふふ、本当にそう思うのかい?あんたが乱歩さんの手のひらで転がされてんのはそういうトコさ。」
『ん、それってどういう』






「A!!!、うわ、顔色わっる!僕の事分かるよね?大丈夫?、敦君さっき買った栄養ドリンク」
「は、はい、之です。解熱剤も置いておきますね!」


慌ただしく飛び入ってきた乱歩さんに続けて、それよりも焦った顔をして入ってきた敦君。

みんなして大袈裟な、なんて思っていると体温計が鳴った。私が取り出すより先に乱歩さんが引き抜いてしまった。


「うわ…39度、A昨日何した?見合いでなんか食べさせられた?僕がかちこみに行く。」
「この感じは食中毒の類じゃないさ乱歩さん。季節風邪っぽいね」

『昨日、寒かったですから。移ったら、やだ』


私の声を聞いた乱歩さんは眉をひそめて体温計を閉まった。

「まだ作業が残ってんだよね、別室にいるから容態が変化したら妾に知らせて」
「僕が見ておく。A、解熱剤だけ飲もうか」
「じゃ、じゃあ僕はこれで、お大事にしてくださいね!」


丁寧に薬を出して水に添えてくれた時、私の携帯の通知音がなった。机に振動音が響く。
掛布団から手を伸ばして携帯を取ると、鮮やかに手首を掴まれて携帯を取られてしまった。




「僕の前で、僕以外のもの見ようとするの禁止」

「、…手首細っ、」



乱歩さんは私の手首を優しく握ったりさすったりしながら携帯を開いて、顔を顰めた。

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- 1話の太宰さんの下の方から潰された蛙の様な声がするで笑ってしまいました、笑 (4月22日 14時) (レス) @page2 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!私は正直なところ今まであまり乱歩さんを意識したことがなかったのですが、この作品で沼にドボンしました……有難うございます!お疲れさまでした。 (4月9日 23時) (レス) @page42 id: d368e0b18f (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - 梅原さん» わわ、嬉しいです!一緒に乱歩さんの沼にはまり落ちましょう……!! (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - モンブランさん» わー!嬉しい!ありがとうございます💕なかなか喋らせるのに苦戦してます…笑笑 (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
梅原(プロフ) - アニメ見て乱歩さんいいなと思っていた時にこの小説に出会いました。久々に面白いものが読めてテンションあがりました。。。 (2023年2月20日 19時) (レス) @page32 id: ecb93650e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小榛 | 作成日時:2023年1月8日 11時

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