【す.と.ぷ.り】偽装少女【さ.と.み】

再び ページ12

給食の時間。


『これくらいかな。どうぞ。』


私は給食を盛る係だった。

まぁ、ころんにおしつけられたけど。

それにしても、同じぐらいの配分にするのは難しい。


さ「じゃあ、いただきますっ！！」


全「いただきます！！」


一緒に食べる人たちは、くじ引きで決められた。

・・・さとみたちと一緒に食べたかったな。

班の人数は、４人。

仲良し女子２人組と、めがねをかけている男の子が一人。

あんまり話す話題がないな。

女子たちは、２人でべちゃくちゃしゃべってるし。

ふとめがねくんのほうを見る。

(多分そんな名前じゃないと思うけど。)

めがねくんは、もくもくとごはんを食べていた。

・・・昔の私みたい。

昔の私は、班の話に見向きもせず、ただ食べ続けていた。

なんとなくめがねくんを見るとホッとしてしまう。

すると、めがねくんは、こっちの視線に気ずいたのかこちらを見てきた。

えっと、どういう反応をすればっ！

めがねくんは数秒間私と見つめあい、さっと食べ始めた。

なっなんだったの？？


モブ１「やっぱり、さとみくん箸の持ち方きれい！！」


モブ２「ね！やっぱりかっこいい！！」


さ「そっそうかな…？」


となりの班からしゃべり声が聞こえた。

・・・やっぱりさとみって人気なんだな。


『・・・ムッ』


なんとなくヤキモチをやいてしまった自分がいる。


モブ１「それにくらべて、Aってダサくね？」


モブ２「わかる！！同情だわ〜。」


聞こえてますよ。

・・・また昔に逆戻り

結局見た目を変えても、中身までは変わらないし。

私っていじめられる運命なのかな〜


さ「そんなことないと思うけど。」


えっさとみ？


モブ１「えっなんで？」


さ「いつも優しいし、笑顔がきれい。話もつりあってていい友達。」


モブ２「さとみくんが言うならそういうことにしてあげるけど。」


・・・助けてもらっちゃったな。


でも、今お礼は言えないから。


また今度。


××××××××××××××××××××××××××××××××××××

高校では、給食は食べないかもしれませんが、

この話の中では食べるということでお願いします。

毎度すみませんっ！

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