episode.1-6 ページ8
『う………』
「A!!起きたのね!!!」
『姉、さん………？』
目を開けて始めに視界に飛び込んできたのは、自室の天井と、心配げに私の顔を覗き込んでいる姉のマキノの顔だった。
その瞳にじんわり涙が浮かんでいるのが見えてしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
この世界では姉とはいえ、記憶があるが故に精神年齢も姉より上なのもあってなんとなく普通の姉妹として見ることが難しい。
どうしても、一線引いて見てしまう。
『………私、いつ家に？』
「船長さんが連れてきてくれたのよ。急に倒れたんだ、って」
………船長、さん？
なんだか随分と親しげに聞こえるのは気のせいだろうか。
『お礼言わなきゃ、だよね』
「それなら酒場に行くといいわ。多分、まだルフィと話してるだろうから」
『ルフィと？』
そうか。ルフィはもう目覚めているのか。
そして、あの旅の始まった最大のきっかけとも言えるシャンクスとの出会いを既に果たしてしまったのか。
長めのため息が溢れそうになった。
せっかくの２回目なのに、そんな大事な場面を見届けられなかったなんて。
もっとも、同じ出会い方であったかはわからないけれど。
『わかった。ちょっと行ってくる』
「まだ気が付いたばかりでしょ？もう少し落ち着いてからでいいわよ」
『大丈夫、そんな無理しないし。それに、聞きたいことがあるから』
そう言って立ち上がると、姉の手が唐突に手首を掴んだ。
「A、何かあったの？」
『え？』
「船医さんが、倒れたのは何らかの強烈なショックによるものだ、って………」
『………ショック？』
確かに、こんなところであの赤髪のシャンクスに出会うなんて思いもしなかったけれど、そんな気絶するほどのショックを受けるようなことじゃない。
私が倒れる前、考えていた、あれは、
ズキン
『っ』
「A？」
『っ何でもない。行ってきます!!』
また、あの頭痛が始まってしまう。
きっとこの件について考えることが、奇妙な頭痛のトリガーになっているのだ。
だったら、今は考えなければいい。その方が、きっといい。
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つきよしりん(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！！クザンいいですよねわかります！！！ご希望とあらばガッツリ絡ませざるを得ませんね……！！どう関わってくるか、心様をワクワクさせられるようにしたいです(今から考える)更新頑張ります！！ (2019年7月28日 3時) (
レス) id: 491910c140 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - もし、作者様が良ければ、クザンと絡んで欲しいです！更新楽しみにしてます！ (2019年7月27日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
つきよしりん(プロフ) - 龍華さん» Twitterの方で少しお話しさせていただきましたがこちらでも………コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえることこそが何よりの喜びです!!更新頑張りますー!! (2019年7月27日 17時) (レス) id: 297ae59f70 (このIDを非表示/違反報告)
龍華(プロフ) - 久しぶりに面白い小説を読みました！Twitterの方フォローさせてもらいました！桜-sakura-と言う名前です！Twitterでもお話できたらいいなと思っています(笑)更新楽しみに待ってます！ (2019年7月25日 19時) (レス) id: f076919c37 (このIDを非表示/違反報告)
つきよしりん(プロフ) - nanakoneko775さん» コメントありがとうございます！ひっ……い、1番ですか？！そんな、恐れ多すぎて震えが止まらないです……()楽しみにしていただけて本当に光栄です。そのお言葉だけで頑張れます。ありがとうございます！！ (2019年6月27日 16時) (レス) id: 491910c140 (このIDを非表示/違反報告)
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