【ONEPIECE】どうか幸せな2度目を【逆行】[第一節]

episode.4-7 ページ44

『で、サボはどうする？』



「………うん、遠慮するわ!!」





とてもいい笑顔を見せたサボは懸命な判断を下した。



私の足元では完璧な手刀をくらい一発で伸びたエースが突っ伏している。



そんな強くはいってないからすぐに目が覚めるとは思うけれど。





「A!!おれと、おれとも!!!」



「エースにすら勝てねェお前には到底無理だな」



「うるせェ!!Aに勝てたらおれはエースより上だ!!」





と、何も考えずに突進してくるルフィにため息が溢れる。



勝算もなしに突っ込むのはルフィらしいというかなんというか。



何をしようとしてるか、予備動作だけでわかる。



よく知ってる、その動き。





「ゴムゴムのォ…………ピストルっ!!!」





まだまだ使いこなせていないそれは、見当違いの方向に飛んでいく。



いずれ幾度も強敵を吹っ飛ばして道を切り開く拳は、地面に当たって彼自身に直撃した。





「へぶっ」



「何がしたいんだよお前は」



『ルフィまで落ちると面倒くさいからまた今度ね。ほら、狩りに行くんでしょ』





また少し力加減を間違えてしまったか、未だ気絶したままのエースを背負う。



妙な感覚だ。別に日常生活に支障を来している訳ではないのに、戦闘に関してのみ、大きなズレがある。





シャンクスの言葉を思い出す。



”戦闘に特化した動き”



気になるのは背後の彼に関する記憶のことだけではない。



果たして、私自身のルーツは、一体。





そして、今私は、どう動くべきか。

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