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黒川と白崎に任せれば後の事は簡単だ。とにかく立原を甘やかし、愛でる。
するとこの二人のハニートラップへの経験が薄いAクラスの場合…。
(おや、立原に下剋上起こしたらT10に潰されるんじゃないか)
とな風になって立原に誰も歯向かわなくなる。それをいいことに立原はもっと威張り散らす。それが黒川たちの思うツボであり、今回もその策に獲物がはまってくれたことに二人共かなりご満悦だ。
「ちょっとー、掃除交代してくれない? 用事があってさぁ。く･ろ･か･わくんとし･ろ･さ･きくんに呼ばれててー」
「は、はい」
今日も掃除当番を人に押し付けている彼女を、美麗はSuiteの窓から遠目で見物していた。また失笑と呆れの溜め息が漏れ出る。
一体今週、何度目だろうか?
指を折って数え始める美麗だったが…どうやら10本の指じゃ無理みたいだ。両手を再び窓枠にかけたその時、彼女の頭にある一つの素朴な疑問が浮かんだ。
(あ、そういえば忘れてた)
コクンコクンと独りでに頷く。
(このお遊び、いつまで続けるんだっけ…)
この策を考え、同時にこういう時最適の閉め具合を見つけるアイツの方に振り向く。
「ねえ、ゼロ?」
「……なに」
『Nintondo switch』の画面から瞳孔を微動もさせず集中していて、両方の親指が目視で確認できないほど速くカチャカチャ動いている。
相変わらずの気だるげでクールな藍沢 零...ニックネーム『ゼロ』の態度に今週祝50回目の失笑を漏らしてしまう美麗。
「もうこのゲーム、閉めてもよくない?」
疑問の回答に多少の煩わしさを感じたようだが断りはしない。零がその深く憂いげな黒い瞳を知性的に瞬かせ、明晰な頭脳を回転させた。
「……一つ決定打となる何かを黒川たちにしでかしてもらえ。絞めるのはまだだ」
こういうところだけ見ると、日頃のルーズ具合はこういう時のために頭脳を温存させているだけなのかもしれないと錯覚してしまう。
そう零から感じた美麗。
とりあえずスマホを取りだして、『白崎 雪成』宛に電話をかけたのだった。
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月読命 - かえで@チョコさん» ありがとうございます! 不定期更新で申し訳ありませんm(__)m コツコツ頑張ります(´▽｀*) (2019年8月9日 13時) (
レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@チョコ(プロフ) - コメ失礼します。すごいおもしろいです。無理せず更新頑張ってください！！ (2019年7月30日 16時) (レス) id: 0ad8883201 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと工場(プロフ) - 月読命さん» なるほど、そういうことでしたか。素敵な作品にケチをつけてしまい、申し訳ございません。更新頑張ってください…！ (2018年5月18日 14時) (レス) id: ab8cdc86fc (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - と分からないことが本当に多いです、申し訳ございません…!! もう少しお待ち下さい。 (2018年5月14日 22時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - ちょこれーと工場さん» い、いえいえいえ、こちらこそ説明不足で申し訳ございません…!! も少ししたら詳しい夢主さんのプロフィールを添付する予定でいて、そのタイミングあたりであだ名などの細かい辺りの登場人物設定を出そうかな、と思っています…。このジャンルは初めてなので、いろいろ (2018年5月14日 22時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
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