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神桜学院に、お昼休みがやってきた。
もちろんどの学生も大好き、購買!! 主な売れ筋は焼きそばパン、ミックスサンド、一口ピザ。尚順番に約2.5、3、4.23分で売り切れる――。
…というのは快斗が長年(幼年部から数えると大体14年)の神桜生活で培った膨大な知識の内の一つである。
家は支店を何個も建てている高級レストランの彼だが、基本高級だろうが不味いものはこの世にいくらでもあるし、逆に例えどれだけ安く作られていても絶品だといわれるものは本当に美味しい。
『美味しいものをくれる人に悪い人はいない』
――キング牧師の『私には夢がある』、ナポレオンの『私の辞書に不可能の字はない』、サンテグジュペリの『かんじんなことは目には見えない』に並ぶ快斗の名言である。
尚これを最初に発した小学5年の時、すぐ隣にいた零に氷点下の冷たい目線を向けられたことも周知の事実である。
T10である彼は、頼めばケータリングでかなり上質なフルコースが支給されることになっているのだが、快斗は今までのT10で唯一―――そもそも食べない零を除いて―――購買でお昼を取る生徒なのだ。
理由としてはその破格的安さ、手頃で素朴な美味しさ。
そして今日はその購買に、快斗は雪成も連れてきていた。
「いいか雪成」
綺麗なサファイアの瞳を皿のように丸くする雪成の口に、小さくちぎった玉子サンドを押し込む。ちゃんとパンの部分だけじゃなくて、中の玉子のフィリングが多いところをあげたのだ。
「お前はいつもおうちで高けぇもんばっかり食べてるだろうが…」
ブチッ。菓子パンのビニール梱包を破いた。
「こういう"庶民的"なものの味も覚えとかねーと、何かあったときに餓死するぞ?」
旨いか、と屈託ない笑顔で聞いてくる快斗に、菓子パンを口にむんずと突っ込まれた雪成はカクカクと機械的に頷いた。
もきゅもきゅとパンを咀嚼する姿は、いつもより少し幼く見えてまあ可愛い。
雪成は音をたててそれを飲み込むと快斗に向かって、もう帰ろうぜ、と口を開いた。
いや、開こうとした。
動いた雪成の目線はその後ろのテーブルに奪われて、そこから動かなくなった。
「雪成? おーい、帰ってこいよ」
怪訝な顔をした快斗が額にデコピンをすると、その端正な顔を歪めた。
「どうした?」
「いや…」
あそこ、と雪成が快斗の後方を指差す。
その先にいたAの姿に快斗は釘付けになった。
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月読命 - かえで@チョコさん» ありがとうございます! 不定期更新で申し訳ありませんm(__)m コツコツ頑張ります(´▽｀*) (2019年8月9日 13時) (
レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@チョコ(プロフ) - コメ失礼します。すごいおもしろいです。無理せず更新頑張ってください！！ (2019年7月30日 16時) (レス) id: 0ad8883201 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと工場(プロフ) - 月読命さん» なるほど、そういうことでしたか。素敵な作品にケチをつけてしまい、申し訳ございません。更新頑張ってください…！ (2018年5月18日 14時) (レス) id: ab8cdc86fc (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - と分からないことが本当に多いです、申し訳ございません…!! もう少しお待ち下さい。 (2018年5月14日 22時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - ちょこれーと工場さん» い、いえいえいえ、こちらこそ説明不足で申し訳ございません…!! も少ししたら詳しい夢主さんのプロフィールを添付する予定でいて、そのタイミングあたりであだ名などの細かい辺りの登場人物設定を出そうかな、と思っています…。このジャンルは初めてなので、いろいろ (2018年5月14日 22時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
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