ミモザ《Takuya side》 ページ18
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父「………」
江「………」
母「……ねぇ、なにか話したら?」
父「………」
「………あの」
父「………はい」
「拓也さんは、私が必ず幸せにします」
母「ぷっ」
「な、なにかおかしかったでしょうか……?」
母「ごめんごめん。あまりにも2人とも喋らないから私もしびれを切らしてたところよ。ほらあなた、なにかないの?」
父「………こいつで、いいんですか」
「はい。私こそ、息子さんの相手が私でいいんでしょうか」
父「………」
「や、やっぱり、私は不甲斐ないでしょうか……」
父「いや……その…………母さん」
母「あら、私はもらい手がいて喜んでるとこよ。しかもこんなきれいな方なんて、母さん鼻が高いわ」
江「なんで母さんの鼻が高いんだよ……」
父「酒飲みで、結構な阿呆ですが、芯は真面目な男です。………どうかよろしくお願いします」
「……はい!こちらこそです」
父「拓也、向こうの親御さんとは話はしたのか」
江「うん」
父「なんて言われた」
江「『意地っ張りで泣き虫な私の娘を、私の分も愛して幸せにしてね』って」
父「そうか。………しっかり、幸せにしろよ」
江「うん」
父「………酒、飲むか」
母「ちょっと、拓也車で来てるんだから」
父「……泊まらないのか」
江「明日、仕事があるから」
「あの、また来てもいいですか」
父「……あぁ、もちろん。いつでもおいで」
「ありがとうございます!」
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年5月7日 20時