四月の天使に叶え【江口拓也】

モヒート ページ18

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カメラマン「はいおっけー、一旦休憩。そのあと次の衣装に着替えてきてー」

「はーい」／ 江「はーい」




カメラマンさんの無茶振りに答えながら撮影は進み、ようやくOKがかかった。
内心『まだあるのか……』と思ってしまったが、差し入れだというスイーツたちを見つけたのでそうも言ってられない。




「きゃ〜、これ予約制のとこじゃないっすか！」

スタッフ「食べてみたいってインタビュー記事見たんで」

「食べていいんですか？！」

スタッフ「もちろん」

「拓也！食べよ！」

江「昼食べてきたんだろ。衣装入らなくなっても知らないぞ」

「うっ……さすがにそれは笑えない……。1個……いや2個で我慢するから」

江「増えてるじゃねえか！」




周りのスタッフ陣がくすくすと笑いあってるのが聞こえる。綺麗な女性ばかりで照れてしまいそうだ。誤魔化すように拓也に声をかける。




「どれ食べるー？」

江「チョコ」

「うぇい、相変わらずすきね〜」

江「さんきゅ。いいよねチョコ。最近酒とチョコが合うことに気づいてさ、よく試してるんだよね」

「ワインが定番だけど、ビールにも合うんだよね〜」




休憩という名の三時のおやつを終え、もうひとつの衣装に着替える。Tシャツとジーンズにビックシルエットのコート。そして赤いスニーカー。髪もショートに戻した。

今度は打って変わってだいぶラフめ。メイクもナチュラルに近い。
拓也もネイビーのビックシルエットに、ボーダーのカットソー、明るめのパンツスタイルだ。



「似合うねぇ」

江「見慣れた感じだな」

「やっぱカッコつけるのは似合わんね」

江「お互いに」

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