玖拾陸《urata side》 ページ48
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深夜、やるせなくて暗い部屋で珍しく酒を飲んでいるとパッとテレビが着いた。
う「予約してたっけ……」
数分経って映し出されたのはアニメだった。水彩画のように繊細で、やわらかく淡いタッチ。映画みたいだ。【×は希う】たしか、Aが主演のやつ……。
『ねぇ、リンちゃん。そっちから桜は見えるかな……』
久しぶりに聞くAの声。いつもの少年ボイスとは違う、でも少しハスキーだけど女性らしい声。Aの声だ。
『ねぇ、来栖 サクラさんだよね？この後親睦会があるんだけど、一緒に行かない？』
『………私に構わないで』
『え？ちょ、来栖さん…？！』
驚くほど冷たい声。あのAの口から発せられたとは思えないほどの、ひんやりしたセリフ。
これは小説が原作で、コミカライズもした有名作品だ。主人公の〖来栖 サクラ〗は幼なじみを亡くした女子大生。15の時、そのショックから誰とも深くかかわらないようにしている。
『(人は、自分の行動を正当化するための理由を求めて生きている。人は、自分を肯定してくれる人間を選択しながら他人と接している。人は、自分が許されようとしている。誰かに。自分に。多数派に。
自覚があれ、無自覚であれ、周りを傷つけ傷つけられ、生き長らえている。判断、責任、理不尽………そんなもの、私にはいらない)』
低い声。単調で色はなく、でもどこか悲しそうで苦しそうな声だった。
『ねぇ、リンちゃん、会いに来てよ』
桜の木に手を当てて、満開の桜を見上げるサクラ。
『ねぇ、リンちゃん……っ…』
『呼んだ？』
『っ……なんだ……あんたか』
『あんたってひどいなぁ。僕には美寿々 リンヤって名前があるのに』
そこに現れたのは同じキャンパスの先輩だ。
『───で、美寿々先輩、何か用ですか？』
『んー、とくになんにも？』
『じゃあ声かけないでください』
『理由がないと話しかけちゃダメなの？』
『駄目です』
『いいじゃーん』
『中途半端な覚悟で関わってこないで』
『あはっ、サクちゃんってば辛辣〜』
『サクちゃんって呼ばないでください』
『俺のことリンヤくんって言ってくれたらいいよ？』
『ぜったい言いません』
『そ？リン先輩でもいいけど』
『もっと嫌です』
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ななき。(プロフ) - るるるさん» そういう事でしたか！いえいえ、ご指摘助かるんでうれしかったですよ。他の作品もよろしくお願いします！ (2021年6月5日 13時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - ると同一人物なんですけど、、、なんかこちらの端末のバグだったみたいで他の端末でみてみたら普通になってましたほんとに申し訳ない。。。 (2021年6月4日 23時) (レス) id: c7e16937c6 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - るさん» うぉっつ…ご指摘ありがとうございます…。どの話か教えて下さると大変助かりやす…。 (2021年6月4日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
る - 主ちゃんの名前Ａになってますよ(ﾎﾞｿｯ) (2021年6月4日 17時) (レス) id: 69a285c503 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ありがとうございます！応援を糧に精一杯最後まで頑張らせていただきますね！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年3月5日 13時
