漆拾伍 ページ27
坂「…………そういうとこやよ。誰も責めないし、誰も深入りしない。だから安心してた。……だから心配だった。うらさんは優しいから、そういう人をほっとけないから」
「私のこと、嫌い？」
坂「嫌い………になれたらよかったのに。うらさんのこと騙してたら、図々しいくらいオレらの間に入ってたら、オレだって……」
「あははっ、さかたんもたいがい良い奴やなぁ」
坂「Aちゃんが心底性格悪かったらいいのになぁってどれほど思ったことか。話す度に良い奴って分かって、嫌いになれんで、うらさんは相変わらず鈍感だし」
「ほんとそれ。うらくん鈍感問題あるよ？あれはやばい」
坂「好意に気づかないってどんな主人公だよって感じだよなぁ」
「ほんと。優しすぎ。どんだけ期待させるようなこと言われてきたか」
坂「………でも、なんでまーしぃと付き合ったん？」
私は携帯を取り出してさかたんに見せた。
坂「だれ？この美少女」
「私」
坂「え、……えぇ？！」
「びっくりだろ？w」
坂「なにこの清楚感ある美少女…別人…いや何となく面影はあるか…？」
「私女子校出身なんだけど、めっちゃかっこいいセンパイがいてさ。今の私はそのセンパイの真似っ子なんだよ」
坂「真似っ子？」
「昔の私はすっごい優等生でね？全く喋らなかったし、笑わなかったし、なんかみんながチヤホヤしてくれて。大学で言うところのオタサーの姫的な？あんなわがままじゃないけども」
坂「想像つかない……」
「やろ？ で、まあいろいろあって声優になったんだけど、全く今までの考えが通じなくて。声に出さないと声掛けられないし、笑わないとそもそも見てもらえないし。……で、困り果ててそのセンパイに話したら、『私を真似してみたら？』って言われて」
誰もが憧れるような、かっこいい女性だった。
誰からも愛される、魅力を持ったひとだった。
「でもそのセンパイみたいに根っから明るくもないし、楽観主義なわけじゃないから、観察して観察して観察し尽くして、その場に溶け込んで、うまく立ち回って、必要な人材になろうとして、……で、今の私の完成〜みたいな？」
冗談交じりに言ってみたが、さかたんは真剣な顔で「苦労したんやなぁ」と呟いた。これは義務だったんだよ。生まれながらにして高い立場を手にした者が務めを放棄した代償。
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ななき。(プロフ) - るるるさん» そういう事でしたか！いえいえ、ご指摘助かるんでうれしかったですよ。他の作品もよろしくお願いします！ (2021年6月5日 13時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - ると同一人物なんですけど、、、なんかこちらの端末のバグだったみたいで他の端末でみてみたら普通になってましたほんとに申し訳ない。。。 (2021年6月4日 23時) (レス) id: c7e16937c6 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - るさん» うぉっつ…ご指摘ありがとうございます…。どの話か教えて下さると大変助かりやす…。 (2021年6月4日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
る - 主ちゃんの名前Ａになってますよ(ﾎﾞｿｯ) (2021年6月4日 17時) (レス) id: 69a285c503 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ありがとうございます！応援を糧に精一杯最後まで頑張らせていただきますね！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年3月5日 13時
