弐拾陸 ページ27
後ろを見ると豪快に笑っていた。ディレクターや音響監督がこくこく頷いている。いやどういうことだよ。誰か止めてくれよ。
「カントク〜、そこは『甘えったれんな若造！俺たちが若い頃はなんたらかんたら』…って言うとこっすよ〜」
監督「お前の『だいじょうぶ』信じて倒れたの忘れてねぇからな？」
「いやぁ、あの時は迷惑お掛けしましたぁ〜。……え、なんですかうらくん」
う「………A？どういうことが説明してもらおうか？」
やっべ、暗黒微笑でたー。これはダメなやつだわー。ブラックうらくんだわー。ブラックって着くのに可愛いってどういうことー。
「あ…あー……えっ、そんなことなかったですよー？ちょっと北枝監督ぅ〜、ボケるには少し早すぎるんじゃないですかー？」
監督「まだピッチピチの50代だわ！せめて『疲れてるんですか？』くらい言えよ！」
「疲れて、るんですか…？ かわいい姉ちゃんとこ、行きます…？」
監督「あー、いいね、じゃあお前オススメの……ってあほか！俺は既婚者だ！」
「あっちゃ、そうでしたねー。じゃあうらくんどうです？」
う「………A、休め」
「今のSっぽい！そういう所もすきです！浦田 わたるまじいい声〜！」
う「……お願いだから、休んで？」
「うっ、うらくんのお願いに弱いの知っててその声なのがまたあざといなぁ……」
あー、どんなにふざけても納得しないやつだこれは。真剣な目。この瞳に見つめられると私はうんとしか頷けない。
「………5分たったら、起こしてください」
う「おう」
チェアソファーに寝っ転がり、顔に着ていたパーカーをかける。誰かが気を利かせたのか電気が落とされる。
新人の頃から可愛がってくれてる脚本家でもある北枝監督。歳が近くて私の体調をいつも気遣ってくれる仕事仲間のうらくん。
それだけじゃない。絵師さんに、ディレクターさんに、この仕事を持ってきてくれたマネージャーにだって感謝しかない。こんなところで倒れてる場合じゃないのに、体がついていかない。ほんと私って体力ないよなぁ……。センラくんか志麻さんにいいランニングの方法とか教えてもらおうか。
あらゆる改善点と解決方法を脳内にリストアップしながら微睡みに体を填め眠りについた。
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ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» コメントありがとうございます！こちらこそです照 今回のお話もなかなかに回りくどいのでたんまり悶えちゃってください笑 よろしくお願いします！！ (2021年2月21日 19時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - 新作おめでとうございます！！素敵な作品をいつもありがとうございます！ななき。さんの描くストーリーがもう、悶えるくらい好きです！！更新頑張ってください！ (2021年2月19日 22時) (レス) id: 95d0968963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年2月19日 22時
