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君にだけは…… ページ26

家の前に来るとバイト先の後輩である梅原が反対側から歩いてくるのが見えた。隣には緑のマフラーをした背の高い男性がいる。




梅「これ、バイト先に忘れてましたよ」

「あ、まじで?ありがと。……そちらは?」

西「あ、梅ちゃんの友達の西山宏太朗です。初めまして〜」

「初めまして。花月 Aです。……この子がこの間言ってた子?」

西「え、なになに?なんて言ってたの?」

梅「なんでもねえよ」

西「オレもAさんのことは梅ちゃんから聞いてますよ〜。『あの梅原裕一郎をふった女性がいるなんて』……って思ってましたけど、すごく綺麗な方でびっくりしました〜」

「お世辞どうも」

西「お世辞じゃないですよ〜。で、そちらの方は新しい彼氏さんですか?」

「あー、いや、友達」

梅「……あぁ、あんたが例の」

江「例?」

梅「いえ、Aさんが『変わった理由は友達が出来たからだ』って聞いてたんで。Aさんを変えられる人間なんてどんな人なんだろうと興味があって」

江「どんなもなにも、どこにでもいる普通の男子高校生ですよ」

梅「ふーん」

江「……なに?」

梅「いえなんでも。じゃあAさん、またバイトで」

西「しつれいします〜」

「おう、またな。西山くんもうめと仲良くしてあげて」

梅「母さんかよ」

「せめて姉ちゃんにしろや」




うめの頭をぐしゃっと撫でて、2人とわかれる。




江「…じゃ、おれも行くわ」

「え、上がってかないの?送ってくれたお礼にお茶くらい出すけど……」

江「……はぁ…」

「なに?」

江「なんでもねぇよ」

「あるだろ。なんだよそのため息は」

江「なんでもないって」

「じゃあなんで呆れてんだよ」

江「……じゃあ言うけど、お前さ、もうちょっと危機感持った方がいいよ。カラオケの時もそうだし、今もそうだけど、ちょっと男を信じすぎじゃない?」




またそれか……。




「なんだよ。信じるなって言うのかよ。私は、これでもやっと……」




みんなのおかげで、少しは人を信じたいと思えるようになったのに。




江「そうじゃなくて、……期待させるようなことみんなにするなってこと。単純で馬鹿な男どもは女の子に話しかけられたり頭撫でられたりすると勘違いするんだよ。……お前じゃなくてもな」

「………………わかったよ」

江「……じゃ、俺バイト行くから」

「うん」




『お前じゃなくても』

私が嫌いな言葉を、よりによって拓也に言われるなんてな…。

無自覚ガール《Takuya side》→←今更だよな



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ななき。(プロフ) - ゆゆさん» すみませんみおとしてましたぁ!!コメントありがとうございます!亀更新になるとは思いますが、気長に待ってくれると嬉しいです!よろしくお願いします! (2020年11月15日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 昨日知り、全部読まさせて頂きました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年5月25日 14時) (レス) id: 2487ef8f40 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 春さん» ありがとうございます!長くなるとは思いますがよろしくお願いします!がんばりますね! (2019年12月30日 17時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます!! (2019年12月27日 15時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年12月27日 9時

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