。 ページ24
「ご、ごめんなさい、すぐに退きます」
「えっ、あ、大丈夫です」
「大丈夫じゃないですよ、ごめんなさい」
「本当に大丈夫です！」
「…どうして？」
「剣持さん、だから、嫌じゃなかったので」
体をサッと起こして何度も謝る剣持さんに、照れながらもそう伝えると、剣持さんは私の腕を持って私の事も起こしてくれた。
「ずるいなぁ…ふふ、僕も嫌じゃなかったし寧ろ…」
ね？なんて濁して歯を見せて笑う剣持さんにちゃんと言ってくださいって意地悪を言ってみる。
「あーはいはい、プリン食べましょっか！」
「ちょっと！剣持さん！」
「この漫画が本当に良くて…」
「私この作者さんの前作が好きなんです！」
「あー！あっちも凄くいいですよね」
「あとは…コレ！これも好き！」
「それ僕の1番のお気に入りの作品ですよ！気が合いますね」
「えー！嬉しい！」
私と剣持さんは漫画の趣味が驚く程被っているらしく、剣持さんの部屋に置いある漫画の殆どが好きな作品だった。
会話も気が付けば止まることを知らず、時間を忘れて2人で語り合ていった。
「流石に話しすぎましたかね…外も暗くなってきましたし」
「凄い楽しかったです！剣持さんの好きな作品ほとんど好きだったし！」
「Aさんが知らないって言ってた物、良かったら貸すので読んでみてください」
「え！いいんですか？ありがとうございます！」
「ふふ、可愛い」
「…え？」
「Aさん、可愛いですね」
急に、剣持さんがふにゃっと笑いながら、確かに可愛いと口にした。
私に向かって、本当に優しい笑顔でそう言った。
「剣持さん…？」
「A、ちゃん」
「っ…あぇ、え？」
「あー恥ずかしい！」
「なん、え！？私の方が恥ずかしいです！」
「慣れないですね、ちゃん呼びは」
「急だったから心臓爆発しましたよ！」
「はは、爆発しちゃったんですか？」
「しました！」
「大変、助けてあげないとですね」
「なんですか今日の剣持さん、なんか、ずるい…」
そさくさと私宛の漫画を紙袋に詰めながら、剣持さんはボソッと呟いた。
「僕も本気になっちゃったんですよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1006人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さえ(プロフ) - とても好きです…終始どきどきしちゃいました…！ここまでのめり込んで一気に読み進めてしまった夢小説は初めてです（ ; ; ）続きも楽しみです〜！ (2022年7月30日 5時) (
レス) @page30 id: 2b507589db (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - もう本当に最高です、、この年の夏はこの作品を読んでキュンキュンします、、！次の更新も楽しみにしています！ (2022年7月14日 2時) (レス) @page30 id: 1248570467 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月15日 22時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - すごく面白かったです！久しぶりにめっちゃドキドキしました‥！剣持の小説あんまりないのですごく助かります。更新大変だと思いますが頑張って下さい応援してます！！ (2022年3月16日 1時) (レス) @page26 id: f1af487042 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！！ (2022年3月7日 22時) (レス) id: 74bdb3d0ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かへ
| 作成日時：2022年1月26日 15時
