【2j3j】純愛【knmt】

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「まさか女の子！？キメてるしデートなんでしょ！」

「うるさいなぁ、デートだったら何なんですか」

「とうとう彼女出来ちゃったかぁ」

「かっ、彼女じゃないです！」


家長にからかわれて、Aさんが恋人になっている光景を一瞬思い浮かべてしまって顔が赤くなる。


「剣持さん、お待たせしました……えっと、」

「Aさん！おかえりなさい」


Aさんは顔の赤い僕とニヤける家長を見て複雑そうな顔をする。
…もしかして、要らない勘違いをしてるのでは？！


「コイツ……ｺﾞﾎﾝｯこの人は家長むぎさん。夕陽やがっくんと仲のいい人です」

「え！もしかして貴方が噂のAちゃんだ！」

「えっ、とAです、よろしくお願いします？」

「ちゅっちゅからAちゃんの話聞いた事あるんだよ、可愛いって聞いてたけど本当に可愛い！」

「夕陽の事です」

「リリちゃんのお友達さんなんですね、よろしくお願いします！」

「今日はデートみたいだから帰るけど今度ゆっくりお喋りしよう！じゃあ2人ともお幸せにね〜！」

「ちょ、！！」


家長は早口でそう言って駆け足で帰っていく。
デートだとかお幸せにとか、余計な事ばかり言いやがって…確かにデートではあるけれど。


「あの、全然彼女だとかじゃないですし、友達ってだけなので気は使わないでくださいね」

「大丈夫ですよ、分かってます！」


Aさんがニコッと笑ってくれたので安心した。
変な勘違いも避けられたみたいだ。
2人とも漫画が好きという共通点がありこの後は本屋に行く予定だったので、行きましょうか、と足を進めた。


「あの、剣持さん」

「ん？」

「手、繋ぎたいです」


驚いてAさんの顔を見ると、顔を真っ赤にして、僕を見つめていた。
可愛すぎる、あまりにも、可愛すぎる。


「いいですよ、どうぞ」

なんとか気持ちを落ち着けて、なんでもないように手を差し出す。

「やった」

小さな声でそう言うAさんにまた心臓を抉られた。





「そうだ、僕の命令…っていうか、お願い事、聞いて下さいますか？」

「はい、なんでしょうか……」

「また2人で遊びに来ましょう」

「え…、そんなのでいいんですか？」

「それがいいんです。今日、すごく楽しかったから」

「是非！！私もとっても楽しかったです」

「良かった、じゃあ家まで送りますよ」

「剣持さんありがとう、次も楽しみです！」

「僕もですよ」

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