#24 ページ24
「エミさ〜ん！！」
図書館に入るなり、貸し出し返却の机の前で資料整理をしているエミさんに声をかけた(大声)
em「Aさん！？お、お静かにお願いします！｣
「あっ、ごめんなさい！」
em「とりあえず、どうぞこちらに」
私の隣にいるゾムをチラチラとみながらエミさんが例の奥の部屋に案内してくれた
ここに来てからゾムは一言も話さない。
緊張してたりするのかな
em「それで…Aさん、隣の男性は？」
「彼が、この間相談した友達です」
em「あぁ！お友達の方でいらっしゃいましたか！初めましてエーミールと申します」
zm「ゾムやで、あと、今は友達ちゃうから」
「ぞっ！」
em「ええっ、と…？つまり？」
そこそこ困惑したエミさんが紅茶をテーブルの上に優しく置いてくれた。
zm「鈍感やなエミさんは。俺、Aと好きあってんねん」
あえて好き合ってると言ったのはもしかしてゾムなりの気遣いだったのかもしれない
半妖と付き合ってると言われて私の評価が下がらないように。
半妖はそんなに、酷いものでも怖いものでも無いのに。
em「それではAさんは無事に気持ちを伝えられたと言うことですね！」
「え……？」
そういえばエミさんは私がゾムを好きだと、私自身が自覚する前から言っていたような気がする
「そ、そうですね、はい」
em「それは良かった！嬉しいです、本当に叶ったんですね…」
にこやかに微笑みながら悲しそうに瞳を揺らした
em「素敵ですよ、本当に」
エミさんも、昔好きだった女の人を思い出したんだろうか
儚くちってしまった春を、思い浮かべているのかな
「それで、相談があって」
em「はい、なんですか？相談？」
「はい」
続けて話そうとする私を遮るようにゾムが口を開いた
zm「俺のせいでAの帰るときが早まってしまったんや……それで、Aと俺がずっと一緒にいられる方法、無いんかなって」
em「なるほど…残念ながら、半妖を人間にする方法も分かりませんし、Aさんを引き止める言い訳も思いつきません。第一、ゾムさんは山から離れすぎたら消えてしまうでしょう」
「え……？」
em「せいぜい出れても隣の県。それ以上は無理なのに」
zm「なんで知ってるん…？」
em「昔の想い人が半妖だったんです。その時にお聞きしました」
zm「…そうか」
em「すみません、あまり力になれませんね」
「そんな事ないよ！ごめんね、ありがとうございました」
em「構いませんよ」
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かみぶくろ - 初めて小説で号泣しました…emさんの好きな人ってスキマ妖怪の人ですか？！気になるぅ… (2021年4月29日 19時) (
レス) id: 0442811e47 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 部屋で一人で見てたんですが、泣きました。×××。で二人幸せになってほしいな。 (2020年5月14日 20時) (レス) id: 62683d4e75 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパー - え、好きです。 めっちゃ好きです！ 近くに友達居たんですけど、部屋出てった瞬間涙が溢れでてきました。 終わり方AもBも好きです！ ×××。も素敵でした！ (2020年4月27日 15時) (レス) id: 33077900eb (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - secret zoneの君がくれたものが合いそうな作品だな･･･とにかくいい作品でした！ (2020年4月23日 10時) (レス) id: 39e636922e (このIDを非表示/違反報告)
彼方。 - 泣いた。は??泣いt(((( 何か物事全部うまくいくわけやないんやなって思いました…大切な人との時間はその人以上に大切にしなあかんわ!!!!!好きです。rbrさんの方も好きですけど、こっちもめっちゃ好きです!!!!!これからも頑張ってくだしあ!!!!!! (2019年9月3日 11時) (レス) id: 16501d6f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月雛
| 作成日時：2019年8月18日 2時
