現実 ページ4
｢＿っああああああ！！！｣
ガバッ、と布団を剥いで起き上がる。過呼吸になり、息ができない。苦しい。右半身が痛い。
だれか、誰か助けてくれ＿！
｢伊吹君…!?どうしたの、伊吹くん!!｣
チラリと声のした方を向くと、そこにはシャープがいた。そこでようやく夢から覚めたのだと認識する。が、過呼吸は収まらない。考える暇もなく、俺はシャープの肩をガシッと掴む。
｢た…っけてくれ…っきが…い、きが…できな…っ｣
"ﾋｯ"とか"ｶﾊｯ"とか、言葉にならない音をだしながら言った俺の助けを聞いて少しビックリしていたが、シャープは1度深呼吸をして、そのままトントンと背中を叩いてくれた。
｢大丈夫。大丈夫だよ伊吹くん。ほら、すって、はいて、すって、はいて…｣
シャープの声に合わせて呼吸をする。その間俺は無意識にシャープの左肩に額を乗せていた。
しばらく続けていると、呼吸が安定していて、1度深く深呼吸をする。もう先程のように息が吸えない、というのは無くなった。そこで俺はシャープの肩に額を乗せていたことに気付き、これはヤバい、と心の中でおもった。
｢シ、シャープ。もういい、大丈夫だ。落ち着いたから…｣
｢本当かい？よかった…！｣
そしてそのまま抱きつかれたので何とか無理やりシャープを引き剥がして、寝てる時に着ている服で汗を適当に拭き取る。その時にシャープから、"しばらくの間ずっとうなされてた"ことと"ずっと｢出してくれ｣といっていた"ことを聞き、少し恥ずかしくなった。
｢ところで、何の夢を…？｣
｢っ…過去の、夢だ。｣
俺の回答を聞いて、シャープが"やってしまった"というような顔で俺を見て謝罪してきたが大丈夫だ、と答えた。
｢でも良かった。僕がいなかったら死んでたかも…。｣
｢あー…そうだな。感謝、している。｣
また恥ずかしくなり1度目を逸らす。その時にアハハ、とシャープから笑われたのはそれはまた別の話。
(後書き:シャープ君と伊吹くん同居してるで！！頑張ったで！！眠い！！次は…特に決めていません！リクエスト募集するのでぜひ…！)
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作者名：椿 | 作成日時：2018年6月5日 19時
