【刀剣乱舞】Cendrillon【学パロ×悪女主】

20　先生 ページ20

「……来たかい」


一言だけ呟いた髭切先生。恐ろしく声のトーンが低い。え……な、何でそんなに声を低くしているの……?


そう思っていると、彼の傍にいた弟の膝丸先生が私達を呆れた目で見つめ、口を開いた。


「宵山。お前達、これが何か分かるか?」


膝丸先生が2枚の紙を取り出し、1枚ずつ私達に渡した。私の名前の横には、「12点」という赤い数字が書かれていた。


これは……この前数学の時間で行われた小テストだ。え、何で小テストを今渡すの?


何も言い返さずにいると、髭切先生がにっこりと笑みを浮かべながら『ちょっと酷いと思わないかい、君達?』と言った。


……!!!!目、目が笑っていない。危険を感じたのは伊吹も同じであるようで、小さく「ﾋｯ」と言ったのが聞こえた。


「今までの小テストの成績を見ていたが、一体この点数は何だ!? 俺達が作る小テストは、課題をしっかりやっていれば出来るものだ。それなのに、課題はほぼ合っていて小テストがその有様とは……どういう事だ?」


し、しまった……!!今まで出された課題は全て瑠璃にやらせていたから、小テストの点数が取れないのは当たり前の事だ。


言い訳をしようと私は口を開こうとしたが、髭切先生が『言い訳はいいよ。僕も肘丸も、きちんとやってない事は分かっているからさ』と言った。

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