episode10 ページ10
『いってらっしゃい、はい、ハイチュウ』
御「……おう」
沢村と降谷から大量にもらったハイチュウをぶら下げて学校を出た一也を見送る
5月も終わりに近づき、沢村の成長が目に見えはじめたところで、一也は東京選抜に行く
隣では沢村とゾノが騒いでる
愛されてんなぁ…
ま、夜には帰ってくるんだけどね
沢「姉さん!俺やりますよ!キャップいなくてもやりますよ!」
『はいはい、期待してる』
前「A!任せとき!俺に任せとき!」
『はいはい、頼りにしてるよ』
なんだかんだキャラが同じ2人を軽くあしらい、部活に向かう
・
琴「んー重いぃ」
1人でジャグを抱えてよたよた歩く琴羽が見えて、支えてあげる
琴「あ…A先輩」
『1人じゃ重いよこれ、春乃にでも頼めばよかったのに』
琴「…春乃先輩は今タオル用意してて」
『ふーん』
私と気まずそうな琴羽
琴「……A先輩は、いつから御幸先輩と一緒にいるんですか?」
『…さぁ、ね』
気づいたら一緒にいた
リトル時代から、一緒に野球してたし
『いつから…かな』
琴「私、御幸先輩が好きです」
その告白に、驚くこともない
『見ててわかるよ』
そこまで私も鈍感じゃない
たぶん、一也も
琴「けど…私に振り向く確率なんて、0そうです」
『なんで、そう思うの』
琴「あの人は…野球のことしか考えてない」
『うん』
琴「あの人は、あなたのことしか想ってない」
だんだん声も小さくなっていく琴羽
慰めたいけど、恋敵の私が慰めるのも傷に塩を塗りたくるのと変わらない気がして、ただ真っ直ぐ前を向いて歩く
琴「私ね、告白したんですよ…御幸先輩に」
『……ん?んんんんんん?』
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作者名:玲海 | 作成日時:2020年2月13日 22時