夏の続き (ページ7) - 小説/夢小説

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episode7 ページ7

稲実と帝東の試合を見終え、寮に帰る

『よし、こんなもんかな』

今日の試合状況と、天久、成宮についてノートをまとめ、一也に渡そうと、敷地内を歩く

『あ、かず……や』

バット片手に夕日に照らされた横顔が、あまりにも綺麗で、声を失った

御「ん？A、どうした？」

『あ、…ノート』

御「お、さんきゅ」

一也にノートを渡し、その隣に静かに立つ

『なに、考えてた？』

御「いや…あと、3ヶ月かって……」

そう言って笑った一也の顔は、夕日に照らされてよく見えなかったけど

きっと、寂しそうに笑ってるんだろうなってわかった

『そっか…そうだね』

なんか、新チームがはじまって夏に向けての準備の中で忘れてたけど

『あと、3ヶ月か』

このチームで野球ができるのも

一也の隣で野球ができるのも、あと3ヶ月

御「んな寂しそうな顔すんなって」

「あと3ヶ月あんだ…日本一長い夏を過ごすのも俺らになるようにやってんだからよ」

「まだまだ、よろしく頼むぜ天才マネージャー」

さらりと私の髪を優しく撫でて笑った一也

キュンと体が鳴る

心臓を中心に温かいものが駆け巡る

『かず「御幸先輩！」…ｯ』

聞こえた声に思わず口を閉ざす

御「湊月…どうした？」

琴「駅まで送ってくださいよ！」

御「え～俺今からバット振るんだけど」

琴「いいじゃないですかぁ」

引き気味の一也にもめげない琴羽

『行ってきなよ、一也』

御「えぇ？！」

『もう遅いしさ、先振っとくから』

琴「ね！A先輩もそう言ってるんですし！」

御「あーもー！わーったよ、A、すぐ帰るから」

そう言って歩いていく2人の後ろ姿を見守る

倉「……馬鹿だろ、おまえ」

『……うっさい』

静かに隣に立った倉持

倉「おまえが行くなって言ったら御幸は行かねぇぞ」

『そんな小さな嫉妬見せられないよ』

倉「強がり」

『ははっ…なんとでも言え』

倉「……意地っ張り、見栄っ張り…貧乳」

『……』ｲﾗｯ