夏の続き (ページ4) - 小説/夢小説

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episode4 ページ4

『ラストキャッチャー！』

御「ほらよ」

一也が下を向いたのを確認し、高く、フライを上げる

綺麗に、一也のミットに収まる

御「おまえ、キャッチャーフライ上手くなったよな」

『え？んー…わかんない』

御「俺はわかるんだよ」

ぽんと私の頭を1回撫で、ベンチに向かう一也の背中

ほんわかと温かくなった心を

「御幸先輩！かっこよかったです！」

一瞬で、冷ましていく

『…ｯ』

思わず噛み締めた奥歯

沢「今日も姉さんやばかったっス」

春「今日一段と打球が鋭かったですね」

倉「春市、それは御幸のせいだ」

金「え？御幸先輩？」

わらわらと集まる選手たち

『春市はいい感じになってきたね』

『金丸は、態勢崩したあとが少し遅いかな…難しいけどね』

『沢村はうるさい』

深いことは言わない

基本的なことにだけ、口を出させてもらっている

少しでも、経験をこのチームのために

一也のために活かせるのなら、それ以上に嬉しいことはないから

御「A、ブルペン行くから、沢村の調子見てくんね？」

『あいよ』

ノックでの選手たちの状況と感想を素早くノートに記し、そのまま一也の後を追う

琴「私もブルペンで御幸先輩のこと見たいです！」

御「おまえは仕事あんだろ」

琴「で、でも！A先輩だって」

御「Aはこれが仕事なんだよ」

「ほら、行くぞ」

私の手を引いてすたすた歩く一也

琴「なんで……あの人ばっかり」

面白くない人が、若干1名