【センラ】イジワル彼氏のプログラム/sera ページ6
なんやかんやで時は過ぎ、そろそろ帰ろうということになり、道を歩いていたとき。
「わぁ…綺麗…」
ふわぁっと風がしたほうを見ると、街の明かりにライトアップされた海が広がっていた。思わず足を止めると、センラくんは「少し見ていこか」と言った。
ふと隣を見ると、明かりに照らされたセンラくんの瞳に海が映っていて、よりカッコよく見えた。
トクン、トクン、と脈打つ心臓。上手く言葉がまとまらなくて、異物感のある喉。
今なら、言えるかもしれない。私の、不安を。
「………っ、センラくん、あのさ…」
「Aはさ」
やっと開いた口を止めるように、センラくんは言葉を発した。ぱっとセンラくんを見ると、いつからか私を見つめていた。
「Aは、僕とおって楽しい?」
「あたり、まえだよ。何でいきなりそんなこと…」
「…いや、今日ずっと元気なかったから。…僕とおんの、楽しくないんかなーって…」
違うよ、と言おうとすると「ごめん、変なこと言うたね」と自虐的に笑った。
自己完結して再び歩き始めたセンラくんの腕を咄嗟に掴んだ。何を言うべきかわからない。思いつかない。けど、言わないといけない。今言わなきゃ、彼はきっと……。
「違う、違うよセンラくん。…私は、楽しいよ。センラくんと一緒にいる時間が増えるたび、好きになってるよ…」
「………」
「だから、…だから、そんなこと、言わないで…。わたしから、かってにはなれようとすんな、ばかぁ…」
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キリカ@低浮上なうです(プロフ) - コラボ最高でした〜!いつも読ませて頂いている作者様揃いで、完璧に私得でした(笑)執筆お疲れ様です! (2018年9月20日 17時) (レス) id: 83003a603d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:参加者一同 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/seyu/
作成日時:2018年9月8日 19時