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吹奏楽部と××××× _1 ページ2

ヒュッ

月明かりが差し込む薄暗い音楽室の中、
息を呑む音が自分の喉から鳴る。
窓の外では、遅咲きの桜が妖しく散っていた。

冷や汗がたらりと頬をつたう。
後退りをしようとするが、身体が強ばって思うように動かない。

こんな夜遅くの学校に、自分以外の人がいる訳ない。
ぐるぐると思考をめぐらせていると
俺はふと、学校で噂になっている「話」を思い出した。

「第1音楽室には、幽霊が出る」

...まさか"幽霊"...?
音もなく、その影はこちらに近づいてくる。

一刻も早く、この場から立ち去れ。
自分の本能のようなものが警鐘を鳴らしていた。

だが足は動かない。否、動けない。

部長なんて務めるんじゃなかった...
諦めかけたその時。

「やあ、こんばんは」

紫色の目をした彼はニコリと微笑んだ。

***

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作者名:白しらす | 作成日時:2019年5月13日 2時

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