兄妹なんです。

会議 ページ19

ジェルside



部屋でボーッとスマホを眺めながら考える。



Aのことを。



なんで、


なんで、


そんな気持ちばっかりが込み上げてきて。



結局顔を合わせていない。



自分の部屋から出るとなーくんたちが帰ってきとった。


Aは俺たちの妹や。


みんなに伝えた方がいいやろ。



そう決心したものの、なーくんはさとちゃんとご飯を作ってくれているため、話せない。



俺もころんたちに混ざってゲームをするも、頭の中はAでいっぱいだ。



「あ、Aよばないと」


「部屋か？」


るぅちゃんとさとちゃんがそんな会話をしている。


「…んじゃ、俺がいくでー」


ゲームを中断してAの部屋まで来る。


いざ、来るとなると恐気ついてしまう。


ｺﾝｺﾝ


「A？」


呼んでみても返事がない。


ドアを開けると部屋を真っ暗にして、Aが寝ていた。


寝ていることに少しほっとしながらも下に戻ってみんなでご飯を食べる。




「食べたらゲームしよーぜ！」


「えー…宿題がありますよ」


みんなが食後の話をし始める。


「あのさ、」


「ん？どうした？」


「Aのことで話をしたい」


俺の表情と声に気づいたのかみんなはわかったと受け入れてくれた。



いつもよりみんな食べるスピードが早く、各々食器を片付けてリビングの椅子に座る。



そして、全員集まったとこで、なーくんが口を開いた。


「それで、どうかした？」


「実はな、簡単に言うとAリ
'スカしとるんよ」


それを言った瞬間周りが凍りついた。


「それは、本当なの？」


問いかけてきたりいぬに対して今日の部活の経緯を説明する。


すべてを話終わったあと、りいぬはうつむきながら涙をながしていた。


ころんも、るぅともそうだ。


さとちゃんも苦しそうな顔をして、


なーくんは長男だから思うところがあるのだろう。


きっと、俺も人のこといえへん。



「ごめん。俺が、俺がもっと早く気づけば…部活だって、同じなのに」


「ジェル君、そんなことないよ。その言葉はジェル君以外の俺たち全員に言えることなんだよ。」


苦しそうになーくんが慰めてくれる。




けど、俺がもっとちゃんとしてれば…


俺のせいで…

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