ツンデレその86 ページ38
「はぁ、それにしてもすげぇな。お前ん家」
城ヶ崎の屋敷に入れてもらうなり、俺は感嘆の声を上げる。
城ヶ崎の屋敷に入るのは初めてだし、何より豪奢な家具などを見て、もう明らかに俺達とは住む世界が違うことを思い知らされる。
俺ん家は『家』という言葉で十分現せるが、城ヶ崎家を『家』と現すにはあまりにも不釣り合いだ。
これが『庶民』と『金持ち』の違いか。
「あら、私は神崎君の家好きだけど? 庶民的で落ち着くじゃない」
「いや、それ褒めてるのか?」
「褒めてるわよ」
あまり褒められてる気分はしないが、一応褒め言葉として受け取っておくか。
「ここよ」
城ヶ崎は大きな両扉の前で足を止めたかと思うと、扉に手をかける。
そして、開いた扉の向こうには、キラキラのミラーボールが設えてあるカラオケルームが広がっていた。
しかも、カラオケルームに居る奴らはみんなうちのクラスの男子。
かれこれ10人くらいは居るだろう。
「おっ、神崎来たか。ていうかお前もラッキーだよな。姫夏ちゃんに呼ばれるとか」
カラオケルームに入ると、数人の男子が話しかけてくる。
何かさすが城ヶ崎だな。顔が良くて、お洒落な男子は全員呼んでるじゃねぇか。
俺が来ても良かったんだろうか。何か、帰りたくなってきた。
「あぁ、そうだな」
「何だよ、急に魂抜けたみたいになりやがって」
「まぁいい。今日は楽しもうぜ神崎!」
全く乗り気じゃない俺の背中を、クラスメイトの男子がドンドン叩くのだった。
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*くらげ*(プロフ) - コメント失礼致します!!読んでて凄くドキドキしました!!お気に入り作者登録&お気に入り作品登録失礼致します!!続き楽しみに待ってます!!長文失礼致しました! (2020年7月2日 14時) (レス) id: 95c16b8e58 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 殺戮アリスさん» ありがとうございます(*≧∀≦*) (2019年3月15日 17時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮アリス(プロフ) - 面白かったです! (2019年3月15日 16時) (レス) id: 966ac381c6 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - ランさん» アドバイスとコメントありがとうございました!!参考にさせていただきます!! (2019年3月12日 21時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - 一つアドバイスをさせてもらいますと、会話文が続くところは改行を少なめにしてみた方がいいと思います。地の文と会話文の区別をはっきりさせた方が良いと思いました。個人のアドバイスなので参考程度にしてください。イベントに参加して下さりありがとうございました! (2019年3月12日 19時) (レス) id: 48cb23a0f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛 | 作成日時:2019年2月4日 18時