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「す、すみませんでした。折角探してもらったのに…。ありがとうございました」
丁寧に頭を下げた彼女。
引くのは早いようだ。
「もうええんか?」
なんだか拍子抜けして、そう聞いてしまう。
後から呪われたりなんだりするのが嫌だというのもあるが。
「はい!これ以上お手を煩わせるわけにはいかないですし…!別の人を探します」
そう言って彼女はニコリと笑った。
「別の人って、どうやって探すん?」
「まず、私の事を視認できる人を探します」
「そっか、見える人と見えへん人がおるもんな」
「見える人は100人に1人くらいですかね」
「ふーん」
「それでその中で私に近付いてきてくれる人を待ちます」
「そうおらへんやろ」
「そうですね。年に3人くらいです」
「すっくな!」
「そして近付いて来てくれた人の中から、どれくらい世界が近いのかを調べます」
「世界が近い?」
「私のいる冥界と、現世の壁が薄い人がいるんです。あ、別にその人が死に近いとかそういうんじゃありませんよ!」
「びびったわ、俺死ぬんかと思った」
「ふふふ、それは大丈夫です!そして世界の距離で伝えられる事が変わってきます」
「ほうほう」
って…。
俺は何を普通に幽霊と会話してるんだ。
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作者名:ツナマヨ | 作成日時:2019年1月17日 23時