Flowerwall (ページ7)

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#6 ページ7

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Side You.

初日のスケジュールが終了。
一日通して選手たちと過ごすことに慣れてきた。

名だたるチームで活躍してきた選手に囲まれ、自分の課題が次々に見つかる。
自分のプレーのバランス。
今の時代、求められているのはオールラウンダーだ。
守備専門のリベロ以外、守備が良くても攻撃がだめなら使いづらい。スパイカーも守備が悪ければ通用しない。

今日はレシーブは比較的良かったけど、スパイクの決定率が低すぎる。

呼ばれたからには所属していたチームがどこかとか関係ない。アメリカでだって、遊んできたわけじゃないだろ自分。

不完全燃焼極まりないまま、女子選手は全員片付けを済ませてロッカールームに移動していく。
隣のコートでは男子が数人自主練で残っているようだった。それもスパイク練。

古「Aさん行きますよー」

「......」

古「... Aさん？」

「私移動時間までもう少し練習してくる！」

古「え！ネット片付けたじゃないですか！」

「あっちで！」

古「え、それ男子！」

紗理那に先に行くように言って、男子のコートに駆け込んだ。言うまでもなく皆さん驚いた顔で私を見る。

「......お邪魔じゃなければ一緒に練習させてください！」

清「これ男子の高さやで？」

清水さんが指を指す。

「大丈夫です」

本当に？という空気が流れた。

清「...怪我だけはせんといてな？」

自主練再開。
私の番でセッターの深津さんが尋ねる。

深「トスは？ネットから離す？」

「普通に、そのままでお願いします」

深「マジで？」

オープントスを要求すると、深津さんの手から放たれたボールは私の好きな高さで軌道を描いた。

助走つけてクロスに打つ。サイドライン際に決まった。

清「どんだけ飛んでんの！」

深「ネットの高さお構いなしかよ！」

「アメリカの時、男子チームと練習してたんで、慣れてるのかも...？」

転がったボールを拾いにいくと、先に石川くんが拾ってくれた。

「ありがとうございます」

石「どういたしまして」

ボールを受け取ろうとすると、春高のスターは穴が開くほど凝視してきた。
何なんだこのよく分からん奴は、とか思われてんのかな。

石「どっか調子悪いんですか」

「調子、悪いわけじゃないけど」

私にはもっと追い込む必要がある。そう感じて止まないからだ。

「今日のプレーに納得いかなくて...やるからには何か残したいし？」

石「......同じですね」

そう言って彼は走ってコートに戻っていった。

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