Flowerwall (ページ38)

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▽※スポーツ番組風
リポーター＝以下、リ

ー全日本バレー有望株・花井A、オランダでの集大成を見せた！ー

この日、一人の日本人選手が留学最後の試合を迎えた。

リ「オランダの最高峰リーグ・エレデヴィジー。名門クラブ・スリードレヒトで、花井選手は単身武者修行を重ねてきました！コートで公式練習が行われてますが、花井選手が比較的小柄に見えますね」

身長184cm、全日本の中でもトップクラスの身長。それでも世界の選手と並ぶと小柄。
その中で何を武器に戦ってきたのかー

試合前、彼女の所属するチームの監督はこう述べる。

『僕は彼女に会ってまず、バレー選手には見えないよと言いました。世界で戦う体格じゃなかった。もちろん、オランダでも中々いないサーブを持ってるし、高さも充分ある、それでも次第に彼女は戦えなくなってきた。彼女の体力やパワーには限界があり、ブロックに捕まればそこまでだったんです』

世界の立ちはだかるブロックに阻まれ始め、まず花井選手に課されたのはフィジカルトレーニング。日本ではあまりやってこなかったトレーニングに、最初こそ苦戦したものの、次第に筋力が高まり、今までフルパワーを出す為に体全体を使っていたスパイクが、肩の力でブロックを弾けるように。

それは試合中にも。

中盤、相手サーブからカットが乱れ、一際高いトスが花井に上がり、ブロックが二枚、花井の前に。
ネットに近い位置でのスパイク、そのままブロックに捕まるかと思いきや、彼女のスパイクは相手ブロッカーの手に当たり、そのまま高く観客席の方へ。

ブロックを生かした得点で、試合を自分たちのペースで運ぶ。

また持ち前のサーブが回ってくると、相手選手が全く触れることが出来ずサービスエース。
美しいフォームは、全日本男子の柳田将洋選手を参考に作り上げたとのことで。映像を比べてみると、かなり近い形で一致。

これには現地の実況者も

『アメイジング！彼女はいつも僕たちを驚かせてくれる！あのサーブは日本の矛だ！パワーを得たハナイは止まらない！』

そのままスリードレヒトの勢いで、花井はスタメンでの試合をストレートで勝利を飾った。

試合後、オランダのファンへのファンサービスも欠かさない彼女。その甘いルックスに男性のみならず、女性ファンも多い。

オランダで初めて考えたというサインを笑顔で応じる花井が、インタビューに応じた。

▷続く